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2022.10.28 11:30

景気後退、企業幹部たちもストレス増大が顕著に

sevenke / Shutterstock.com

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最近は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックを原因とする燃え尽き症状を訴える働き手が急増し、従業員のメンタルヘルスの問題がにわかに注目を集めている。「大退職時代」と呼ばれる一斉離職の波が一層大きくなっており、この傾向は、接客を伴う業種など、現場で働く労働者のあいだで特に顕著だ。

しかし、メッセージング・プラットフォームのSlackが支援するコンソーシアム、フューチャー・フォーラム(Future Forum)が10月20日に発表した最新の四半期調査報告書によると、いまでは企業幹部のあいだでさえ、仕事に対する心理的状況で落ち込みが見られることが明らかになった。「従業員がいつ、どこで働くべきか」という問題に関して、企業幹部のあいだで、かつて当たり前だったオフィス勤務を促す動きが見られる裏には、こうした不安感があるようだ。

フューチャー・フォーラムの最新報告書は、2022年8月に1万人以上の働き手を対象に行った調査をもとにしている。それによると、企業幹部における全体的な仕事への満足度は、前年比で15%落ち込んだ。また、ワーク・ライフ・バランスのスコアも20%マイナスとなり、逆に仕事に関連するストレスや不安は40%増加している。

企業幹部のあいだでは、仕事に関する心理的状況や体験に関するスコアが大幅に落ち込んでおり、特にこの傾向は大企業の幹部で顕著だった。一方、幹部以外の労働者に関しては、これらの数値は横ばいかやや改善の兆候があると、報告書は記している。

このような調査結果を見ても、一般従業員からは、幹部に対する同情の念はほとんど湧いてこないかもしれない。彼らはこの2年というもの、あくせく働かされ、十分な報酬を得られていないと感じているからだ。さらに彼らには、経済の減速にまつわる悩みもある。だが、幹部が現状に加えてさらなる経済的ストレスを感じると、その下で働く従業員にも影響を与えるおそれがあると、フューチャー・フォーラムのエクゼクティブ・リーダーを務めるSlackのブライアン・エリオット(Brian Elliott)は指摘する。

「(パンデミックによる)さまざまな変化や課題に加えて、企業幹部は多大な経済的圧力にも直面している」とエリオットは語る。「こうしたタイプのストレスを受けると、人は、自分にとってなじみ深く心地よいものへと立ち戻ろうとするものだ。幹部たちは現在、『組織の動向を逐一把握する必要がある』というようなことを述べている」。これはつまり、オフィスで従業員の働く様子を監視したいということだ。「幹部のあいだでこれほどストレス・レベルが高まったのは、この調査ではこれが初めてだ」
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翻訳=長谷睦/ガリレオ

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