英新首相となるリシ・スナクについて、知っておきたいこと

リシ・スナク元財務相(Photo by Peter Summers/Getty Images)


アクシャタはMBA(経営修士号)取得を目指していた米スタンフォード大学でスナクと出会い、結婚したという。

今後の見通し


保守党内でのスナクに対する評価はわかれており、順調な政権運営に必要な支持を得るのは難しいかもしれない。トラス首相が辞意を表明した後の次期党首選びでも明らかになったとおり、保守党内には対立がある。一部にはジョンソン元首相の復帰を推す声もあった。

ジョンソンが正式に再登板を目指すと表明することはなかったものの、多くの議員が支持を表明していた(ただ、立候補に必要となっていた議員100人の推薦を確保できていたかどうかは不明)。

また、トラス首相の在任期間が史上最短となることが明らかになった翌日には、前回の党首選にも立候補したペニー・モーダント下院院内総務が、再び候補に名乗りを上げていた。

さらに、世論調査で示される低い支持率からもわかるとおり、保守党は国民に不人気だ。野党や国民は選挙を行うことなく保守党から今年3人目の首相が誕生することを批判しており、総選挙の実施を強く要求している。

現行のルールでは、次の総選挙は2025年1月までに実施される予定。ただ、保守党には、この時期以前に総選挙を行う義務があるわけではない。世論調査で壊滅的な敗北が予想される現状では、政権を失い、下野することが確実とみられる選挙を実施する可能性は低いとみられている。

編集=木内涼子

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