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2022.10.26 14:30

小型LiDARでその可能性を広げるInnoviz、日本郵便やBMW、VWと提携

Innoviz Technologiesの新製品「InnovizTwo」(写真はテスト用なので車外に搭載)

クルマの自動運転の実現や効率化、さらなる安全性の向上を果たす技術としても注目が集まるLiDAR。光の反射を利用して物体を立体的に把握する技術だ。

新しい技術だが、例えばiPhone 12 Pro以降に搭載されているなど、すでにクルマへの搭載以外の分野でも実用化、身近な存在になっている。日本国内はもちろん世界各国のスタートアップが積極的に取り組んでいる。その中でも注目を集めるのがInnoviz Technologies(イノヴィズ・テクノロジーズ)だ。同社製品悪天にも強いという大きなアドバンテージがある。

BMWやVW、多数のグローバル企業に認められる


先にも触れたとおり、光の反射を利用するLiDARは暗い場所、明るい場所が苦手だ。しかしInnovizのLiDARは解像度が高く、さらに遠距離まで対応し、視野も広く、悪天候を苦にしない。性能を上げるためには、現在のところどうしてもLiDAR本体のサイズを大ききしなければならないケースが多いが、Innovizはそれを小型・軽量で実現している。

「社員の80%以上が技術者でいずれも技術力が高い。イスラエル国防省の技術部門に所属していたメンバーも多く、主要部品を自社で設計し、独自の3D LiDARを開発しています」と同社ジャパンカントリーマネージャーのシュクラ氏はいう。

LiDARを車載する際、重量となるのがサイズだ。自動車にとってLiDARは新しい追加部品となる。性能の向上や熱などの問題を考慮しながら長年にわたってさまざまな部品を組み合わせてきた自動車に、さらにLiDARも搭載しなければならないことになる。大きいと、その搭載に際してスペースや位置など、考えなければならないことが多い。InnovizのLiDARは小型・軽量であるため搭載面において大きなメリットがある。

また、InnovizのLiDARは、モーターなど光学メカニズムの可動部品がないソリッドステート型だ。これによりサイズの縮小だけでなく、大量生産が可能になり、大幅なコストダウンも図っている。

現在、Innovizの製品はBMWやフォルクスワーゲンですでに採用されており、40億ドル(約6000億円)の契約を結んでいる。LiDARだけでなく専用アプリケーションも開発しており、顧客のニーズに細かく対応することもできているため、Samsung、Magna、Aptiv、Hirain、Liangdaoといったグローバル企業ともパートナーシップも結んでいる。
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文・編集=安井克至

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