履くだけで生理期間中の経血量が1時間単位で測定できるショーツで、過多月経(1回の経血量が140mlを超えること)になることが多い、子宮筋腫や子宮内膜症などといった婦人科系疾患の早期発見にもつながることが期待される。
開発にはウェアラブルIoT技術を持つミツフジが協力した。ショーツの生地に同社独自開発の銀めっき導電性繊維「AGposs」を縫い込み、経血量を測定。腹部にある取り外し式のBluetoothトランスミッターでスマホアプリにデータを飛ばす仕組みだ。アプリでは、1周期(平均5〜7日間)、1日、1時間ごとの経血量をチェックできる。
銀めっき導電性繊維「AGposs」
ショーツは多い日でも1日中安心して過ごせるよう、同ブランドの従来製品と同様の約120〜150mlの吸収量を確保。1日の途中で履き替えた場合でも、トランスミッターを付け替えるだけで継続的にデータを測定できる。もちろんショーツは洗濯も可能だ。
経血量の把握が病気の発見につながる
21日に「Femtech Tokyo」内で行われた講演では、Be-A Japan代表取締役CEOの髙橋くみがこんなエピソードを話した。
「当社の商品の中でも多い日・夜用モデルである『ウルトラ ヘビー&ナイト ショーツ』を愛用していたお客さまが、ある月から経血が漏れるようになったそうです。過多月経かなと思い婦人科に掛かったところ、子宮の中に10cmほどの腫瘍が見つかり、緊急手術になったと伺いました。良性だったので幸いでしたが、経血量の把握がこうした病気の発見につながるのだと実感しました」