Ofcomによると、こうしたサイトはサインアップの際に年齢確認を実施しているが、その大半は、ユーザーが18歳以上であることを自己申告するだけでアダルトコンテンツにアクセスできるという。また、年齢認証の実施を検討したが、事業の収益性が低下するため、実施を見送ったサイトも存在する。
Ofcomによると、TikTokは現在、青少年に不適切な可能性のあるコンテンツを分類し、監視委員会を設立して英国およびEU内でのコンプライアンスを維持している。一方、スナップチャットは最近、ペアレンタルコントロール機能「Family Center」を開始し、保護者が子どもの会話の一覧を確認できるようにした。
動画サイトのVimeoは、「すべての視聴者」と評価されたコンテンツのみを全てのユーザーに開放し、その他のコンテンツは、ログインが必須としている。また、動画共有サイトのBitChuteは、利用規約を更新し、コンテンツ監視チームの規模を拡大した。
「我々は、英国の動画サイトが、利用者を保護するためにどのような取り組みを行っているのか、その実態を明らかにするために、権限を行使した。一部の企業は、年齢確認やペアレンタル・コントロールなどの新たな施策を導入しており、規制は効果を発揮しているが、業界全体の格差も明らかになっている」と、Ofcomの最高責任者のDame Melanie Dawesは述べている。
Ofcomによると、小規模なアダルト動画共有サイトの多くは、年齢を確認するためにチェックボックスを使用するだけという。Ofcomは最近、そうした企業の1つでアダルトサイト「RevealMe」を運営するTapnetが、ユーザー保護に関する法的要請に応じなかったため、正式な調査を開始した。
「子どもの安全よりも利益を優先させるプラットフォームが増えたことは、深く憂慮すべきことだ。我々は、英国のアダルトサイトに対して、子どものアクセスを防止するよう求めている」と、Dawesは述べている。
Ofcomは、今後12カ月の間に、企業が効果的な施策をとり、有害なコンテンツを迅速に削除・制限することを期待している。また、プラットフォームがユーザーに提供する管理機能を見直し、ポルノを含む最も有害なオンラインコンテンツから子どもを保護するための明確な計画を公表するよう求めている。
また、英国ではオンライン安全法案(Online Safety Bill)の導入が迫っており、ウェブサイトはほぼ間違いなくプロセスの強化を求められる。Ofcomは、法案の適用範囲に入る可能性のあるすべての企業に対し、ユーザーに対するリスクの評価方法を見直し、改善に努めるよう促している。
(forbes.com 原文)