彼はまた、自身が創業した神経インプラントを開発する企業「ニューラリンク」の従業員との間にこっそり双子をもうけ、グーグルの共同創業者セルゲイ・ブリンの2番目の妻、ニコール・シャナハンとの不倫を噂された。マスク自身はこの噂を否定した。
彼の保有資産は、昨年11月4日のピーク時に3203億ドルだったが、今年の10月20日時点で2094億ドルと、1000億ドル(約14.9兆円)以上も減少したが、その原因のほとんどはテスラ株の急落によるものだ。マスクの資産は今月だけで280億ドルも減少した。
19日に発表されたテスラの第3四半期決算の収益はアナリスト予想を下回った。さらに、迫りくる不況がテスラを追い込むことを投資家は懸念している。「マスクは、高価格の車両を販売しているため、リセッションは彼のビジネスにダメージを与えることになる」と、Miller Tabak + Co.のストラテジストのMatt Maleyは述べている。
マスクは今でも世界で最も裕福な人物であり、彼の資産はLVMHのベルナール・アルノーを600億ドル、ジェフ・ベゾスを710億ドルも上回っている。昨年ベゾスの保有資産を上回ったときに、マスクはフォーブスに宛てたメールで、「ベゾスに2という数字が書かれた巨大な置き物を送りたい」とジョークを飛ばしていた。
マスクは昨年、ツイッターの買収資金を調達するために、310億ドル相当のテスラの株を売却した。買収はまだ確定していないため、フォーブスはこの取引で得た現金を彼の資産に算入している。しかし、投資家はマスクがツイッターを過大評価し、無責任にテスラ株を売却していると考えている。
「テスラの投資家にとって問題なのは、この取引のためにマスクがさらに株を売る可能性があることだ。これは、史上最悪の、最も過払いなM&A取引の1つとして語り継がれるだろう」と、ウェドブッシュ証券のアナリストのダン・アイブスは述べている。
一方で、テスラの見通しについてより楽観的な見方をする人もいる。CFRA Researchの株式アナリストのギャレット・ネルソンは、「テスラは中長期的に市場で最も強力な成長ストーリーの一つであり続ける」と述べ、最新の四半期の記録的な販売台数に勇気づけられていると語った。
(forbes.com 原文)