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2022.10.24

米国の起業件数、黒人地域で大幅増 高失業率も影響か

Getty Images

米国では新型コロナウイルスの流行中、起業の数が急増したが、その成功に大きな役割を果たしたのが、黒人住民が多数を占める地域だ。

米シンクタンクのサード・ウェイによると、黒人が75%以上を占める郡では2021年、新会社の設立申請が19年比で198%増加した。米国勢調査局のデータからは、コロナ禍で労働環境が大きくシフトする中で、スタートアップの増加はマイノリティーの間で特に顕著である可能性が示唆されている。

コロナ流行初期の数カ月間で、黒人経営の小規模事業は他人種が経営する商業店舗の2倍に当たる41%が閉鎖に追い込まれ、58%が財政難に陥った。バイデン政権が実施した救済措置に基づいて黒人経営者が受け取った助成金は白人経営者よりも少なく、給与保護プログラムの受給対象とならなかった黒人は白人の5倍に上った。

一方、22年には消費の急増によって黒人経営事業も回復に向かい、120万人以上の黒人が自営業者となる決断をした。

起業の増加は、もはやシリコンバレーなどのハブにとどまらない。サード・ウェイの分析によると、黒人住民が過半数を占める郡では、21年の新会社設立申請件数が19年比で103%増加した。一方、ヒスパニック系が過半数の郡での増加率は58%、白人が過半数の郡は52%、先住民が過半数の郡は41%だった。

黒人が過半数の郡での21年の新会社設立申請数は、05年と比較して約3.5倍となっている。

マイノリティー起業家増加の裏には、経済的必要性があるとみられる。カウフマン財団の調査によると、20年に起業した人のうち、失業中だった人の割合は30%で、コロナ前の2倍に上った。20年4月の失業率は、白人の間では14.1%だったのに対し、ヒスパニック系は18.8%、黒人は16.6%だった。22年9月時点の失業率は、白人が3.1%、黒人が5.8%、ヒスパニック系が3.8%になっている。

forbes.com 原文

編集=遠藤宗生

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