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2022.10.23

越前ガニや松葉ガニ……意外と知らないブランドガニの知名度ランキング

プレスリリースより

カニが大好きという人は、秋風が冷たくなるにつれて頭の中に赤いヤツがのこのこ出てくるのではないだろうか。カニとくれば、やっぱり越前ガニや松葉ガニでカニ鍋……、だけど、日本にはもっとほかにもブランドガニがある。しかも、地方によっては意外な食べ方が人気なようだ。

阪急交通社は今年8月、20代以上の男女を対象にカニに関するアンケート調査を行った。そこから日本人の「カニ感覚」が見えてくる。知っているカニのブランドを聞いた項目では、予想どおり、越前ガニ(75パーセント)と松葉ガニ(67パーセント)と圧倒的な人気だった。これらはズワイガニで、旬は11月から3月。そのせいか、カニの旬はいつかという問に対して、12月から2月と答えた人が大多数を占めた。

つまり、越前ガニと松葉ガニが日本のカニのスタンダードということだが、ほかのブランドも試してみたいところ。今回の調査で「知っている」と回答のあった3位以下のブランドを、ちょっと見てみよう。

3位は香住(かすみ)ガニ。兵庫県の香住漁港で水揚げされたベニズワイガニ。「松葉ガニと比べて水分が多く、甘い」とのこと。

4位は間人(たいざ)ガニ。松葉ガニの中で、とくに京都の間人港で水揚げされたもの。

5位は舞鶴かに。京都の舞鶴港で水揚げされた松葉ガニ。

6位は加能ガニ。石川県で水揚げされたズワイガニ。

7位は津居山(ついやま)かに。兵庫県の津居山港で水揚げされた松葉ガニ。

8位は高志の紅ガニ。富山県で水揚げされたベニズワイガニ。

9位は柴山がに。兵庫県の柴山漁港で水揚げされた松葉ガニ。

ちなみに、越前ガニは福井県の漁港で水揚げされたズワイガニの雄で、松葉ガニは山陰地方で水揚げされたズワイガニの雄のこと。3位以下のブランドでも松葉ガニが多く、間人、舞鶴、香住、津居山、柴山の各漁港は京都と兵庫の日本海側に並んでいる。香住と柴山などはご近所だ。同じ松葉ガニに違う名前を付けてるだけじゃないかと疑いたくなるかもしれないが、ご近所なだけに品質で競い合っている。香美町香住環境協会のホームページには「船の大きさ、漁のエリア、行き帰りの距離、かにの扱い、保存方法など、独自の技術とポリシーをもって、おいしいカニを食べていただくために日々努力を重ねて」いると書かれている。



さて、この調査でもうひとつ、おもしろい結果が現れた。「一番おいしいと思う」カニの食べ方を尋ねたところ、1位が「ゆでる」(41.7パーセント)、2位が「生(刺身)」(17.1パーセント)、3位が「焼く」( 14.8パーセント)とお馴染みの調理方法が続くが、気になったのは6位の「揚げる」だ。わずか2パーセントなのだが、東海地方で揚げるのが一番と考えている人が多いとのこと。また、石川県では「甲羅揚げ」という料理が名物になっている。

これらのブランドガニはお取り寄せもできるが、できることなら現地に旅行して味わいたい。阪急交通では、現在、「かに旅行特集」として、カニ食べ放題の日帰りツアーや宿泊とカニ会席料理が楽しめるツアーを提供している。

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