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2022.10.22

今年のハロウィンは盛り上がり復調の兆し

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2022年のハロウィン関連イベントに参加を予定している人は、前年からやや増えて、コロナによる落ち込みから復活の兆しが見えてきた。

リクルートの調査研究機関ホットペッパーグルメ外食総研は、今年の9月、首都圏、関西圏、東海圏の20歳から69歳までの男女を対象にアンケート調査を行った。有効回答数は1万件強。

ハロウィン関連イベントの参加予定については、あのDJポリスも登場して大いに盛り上がった(ちょっとやり過ぎて問題にもなった)2015年から2019年までは20パーセント台を維持していたが、コロナの影響で2020年に15.2パーセント、2021年に11.2パーセントと落ち込んでしまった。それが今回、14パーセントとわずかに増加に転じ、ポジティブな兆候が現れた。

コロナの影響を考慮したうえでハロウィンをどう過ごしたいかという問では、「家で過ごしたい」が24.8パーセントと断トツトップ。続いて「デリバリーやテイクアウトを楽しみたい」となるが、3位に「外食を楽しみたい」が入った。家とデリバリーは去年から減少し、外食は反対に増えている。このことから、外に出ようと考える人が多くなってきていることがわかる。

ハロウィンに対する感想としては、「自分には関係ない」、「何かと理由をつけて騒ぐのは良くない」の次にコロナの感染拡大を心配する意見がある。これに対して肯定的な意見では、「本来の意味とは違っても日本風に楽しめばよい」、「子どものためのお祭りとして良い」、「経済効果がある」との意見が上位に来ている。面白いのは、「本来の意味や趣旨を理解すべき」という否定派の意見(17.4パーセント)に対して、「日本風に楽しめばよい」が34.6パーセントと大きく上回っていることだ。しかも、そう考えるのは若者かと思いきや、男女とも60代が多かった。

ハロウィンの過ごし方で「ハロウィンは意識しない」と答えた人は60パーセント強と圧倒的に多く、全体として人々の関心はまだ薄いのだが、肯定的意見の傾向から、受け入れ態勢はできているように思われる。また、日本記念日協会の調査では、2016年にはハロウィンの市場規模は約1340億円あり、バレンタインデーを超えたとのこと。ハロウィンが、子どもから大人まで楽しめるお祭りとして成長し定着することを期待したい。

文 = 金井哲夫

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