テクノロジー

2022.10.23 15:00

ウェッブ望遠鏡史上最高の傑作、1億2300万画素の荘厳な「創造の柱」

NASA, ESA, CSA, STSCI; J. DEPASQ

NASA, ESA, CSA, STSCI; J. DEPASQ

私が今年1月に予言していたことがようやく起きた。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)が史上最高の画像を送ってきた。

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「Pillars of Creation(創造の柱)」と名づけられたこの作品は、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)を使って1990年代撮影したものとほぼ同じ宇宙領域を撮り直したものだ。

この1億2300万画素(8422×1万4589ピクセル)のポートレート(縦位置)画像は、163.4MBの「フルサイズ・オリジナル」画像としてTIFF形式でダウンロード可能だ。さらに、ブラウザー上でズーム可能なバージョンや1MBの「スクリーンサイズJPEG」をはじめ、さまざまなデスクトップPC、タブレット、スマートフォンに合わせた壁紙サイズもたくさんある。

新しいJWST対HSTの比較画像は、最新赤外線宇宙望遠鏡の能力が、歳を重ねた紫外線/可視光宇宙望遠鏡といかに違うかを如実に表している。これは驚きではない。
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しかし、JWSTの「創造の柱」はとにかくすばらしい。

HSTの1995年のオリジナルバージョンと、2014年のアップグレード後の近赤外線バージョンも依然として目を見張らせるものであり、わし星雲の星間ガスと塵からなる「指」を見ることができる。それは7000光年彼方のへび座の中にある。低温のガスと塵の厚い雲の中で新しい星が形作られている場所だ。

JWSTの見ている景色は違う。

JWSTバージョンでは、低温の星間ガス・塵からなる指のような巻きひげの先端に赤い球体がいくつも見える。この赤い球体は原始星、生まれたばかりの非常に若い恒星で、JWSTのみこれを見ることができる。その美しさに加えて、ガスと塵の雲はほとんど透明に見える。

画像は、JWSTのNIRCam(近赤外線カメラ)で特殊な赤外線フィルターを使って撮影したあと、特徴を目立たせるために人工着色したものだ。

切り抜かれる前の輝かしい画像がこちら。

オリジナル
創造の柱はNASA/ESA/CSAジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の近赤外線カメラの万華鏡のような色彩で生まれた。(クレジット:NASA, ESA, CSA, STSCI; J. DEPASQ)

最後に、これがHST(左)とJWST(右)を並べ、その違いを見せつけている画像だ。HSTの可視光画像が柱を暗く写し出しているのに対して、JWST近赤外線画像は同じ柱を赤く半透明に見せている。

Comparison
 NASA, ESA, CSA, STSCI; J. DEPASQ

JWSTは、これまでに作られた中で最も野心的で複雑な科学宇宙望遠鏡であり、巨大な6.5メートルの主鏡ははるか彼方の星や銀河の微かな光を検出することができる。この望遠鏡は遠方の恒星、惑星、ガスと塵の雲から放たれた赤外線を検知することに特化して設計されている。

観測は地球から約100万マイル(160万キロメートル)の距離で行われているが、最初の恒星や最古の銀河からの光を見ることができる。

澄み切った空と大きな瞳に願いを込めて。

【お詫びと訂正 2022年10月26日16時30分】
記事初出時に間違いがありました。正しい文章は以下のとおりであり、修正いたしました。ご迷惑をおかけした読者の皆様、ならびに関係各位に深くお詫び申し上げます。

タイトル、本文中
誤 1万2300万画素
正 1億2300万画素

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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