2019年にロサンゼルスの交通量の多い地域の3Dマッピングを開始した同社は今週から、LiDARユニットやカメラ、レーダーなどのセンサーを装備したジャガー製の電気自動車(EV)のI-Pace SUVを配備すると、ウェイモの最高プロダクト責任者のサスワット・パニグラヒ(Saswat Panigrahi)は述べている。同社は、まず自社の社員を載せてテストを行うが、車両の台数や有料サービスの開始時期については明かされていない。
ウェイモは、これまでフェニックスとサンフランシスコの2都市でロボタクシーサービスを実施しており、サンフランシスコでは都市部の渋滞に直面し、フェニックスでは郊外の高速道路での走行を経験した同社にとって、ロサンゼルスへの進出はさほど困難なことではないとサスワットは述べている。
しかし、GMのクルーズや、フォードのArgo AI、現代自動車が支援するMotionalらを含む各社が、各地で自動運転プログラムを実施している中で、これらのサービスの利用はまだ限定的なものに留まっている。
2009年にグーグルの自動運転車プロジェクトとして始まり、近年は約30億ドルを調達して事業を拡大中のウェイモは、2020年からフェニックスで商用サービス「ウェイモ・ワン」を運営中だが、サンフランシスコではまだ商用サービスを開始していない。
同社は、フェニックスでは配送サービスも行っており、テキサス州ではWaymo Via部門を通じて自動運転トラックの運用を拡大している。クルーズはサンフランシスコで、主に交通量の少ない時間帯に利用できる限定的なサービスを開始している。
「自動運転車両を用いた配車サービスは、我々の世代にとって最大の技術的チャレンジの一つと言える。複雑で予測不可能な交通状況の中、時速45マイル(約72キロ)でロボタクシーを運行させるのは容易なことではない」とサスワットは述べている。
人口約1300万人のロサンゼルス大都市圏は、2022年に20億ドル規模に達する見通しの米国第3位の配車サービス市場であり、自動運転テクノロジー企業にとって非常に魅力的な市場といえる。
(forbes.com 原文)