Leaflyによると、サードパーティの主要なデリバリープラットフォームで大麻のデリバリーが可能になるのは、世界でも初めてのことだという。
19歳以上の大麻消費者は、Uber Eatsアプリで地域の認可大麻小売店に注文すると、オンタリオ州に拠点を置く大麻小売教育プログラムCannSell(カンセル)の認定を受けた小売店のスタッフが玄関まで配達する商品を受け取れるようになった。
この新サービスは、Hidden Leaf Cannabis(ヒドゥン・リーフ・カンナビス)、Minerva Cannabis(ミネルバ・カンナビス)、Shivaa’s Rose(シバズ・ローズ)の3店舗で開始している。
利用者は、Uber Eatsアプリで「大麻」カテゴリーを選択し、近隣の小売店を検索して注文することが可能。その際、年齢確認が行われる。その後、小売店のメニューから購入する大麻製品を選択し、小売店が注文を受理した時点で通知が届く。さらに、配達員が到着すると、ユーザーの年齢が確認される。
Hidden Leafのオーナーであるマリッサとデール・テーラーは、共同声明で、このパートナーシップは、都市全体にリーチを広げ、ビジネスを成長させるためのすばらしい方法であると述べている。
「店舗での体験と同様に、私たちのCannSell認定配達スタッフは、IDのチェックを含む大麻取引に関する地域の規制を理解し、遵守しています」と、彼らはいう。
Uber Eatsカナダのゼネラルマネージャーであるローラ・カシムは、ニュースリリースで、Leaflyとのパートナーシップは、小売業者がトロントの人々が宅配用の合法大麻を購入するための安全で便利な選択肢を提供するのに役立つと説明している。
「ここ数年、私たちはデリバリービジネスに多額の投資をしており、セレクションは驚異的に拡大しています。Uber Eatsは、大小さまざまな企業が利用できる汎用性の高いプラットフォームとして急成長しています」と、彼女は述べている。
新しいデリバリーサービスは、違法市場対策と大麻の影響下での運転の減少に貢献することを目的としている。
2018年から大麻が合法化されたが、カナダではいまだに違法市場が盛んだ。
大麻の合法独占を管理する法人であるオンタリオ・カンナビス・ストア(OCS)が最近発表した報告書によると、カナダにおける大麻の売上のうち、違法市場は50%以上を占めている。
さらに、公共政策調査機関Public First(パブリック・ファースト)は、カナダの大麻使用者の7人に1人(14%)が、大麻を摂取してから2時間以内に自動車を運転したことを認めていることを明らかにしている。
Uber Eatsがカナダの合法大麻市場に関心を持ったのは、昨年、カナダのライフスタイルブランドであるTokyo Smoke(トーキョー・スモーク)と提携し、アプリを通じて商品を注文し、カナダ・オンタリオ州に50店舗ある薬局で商品を受け取れるようにしたことがきっかけだ。
LeaflyのCEOであるヨーコ・ミヤシタは、同社が4年以上にわたってカナダの大麻市場に力を与え、グレーター・トロント・エリア(GTA)で200以上の大麻小売店をサポートしていると説明した。
「我々は、ライセンス小売業者が街中の人々に安全で合法的な大麻をもたらすのを助けるために、Uber Eatsと協力することに興奮しています」と、彼女はプレスリリースで述べている。
カナダにおける大麻の合法化により、両社の提携は容易になったと思われるが、複数の専門家によると、Uberはカナダを実験台にして、大麻が連邦レベルではまだ違法である米国の合法市場に参入する方法を理解しようとしているという。
Uberの大麻宅配市場参入への関心は、UberのCEOであるダラ・コスロシャヒが2021年にCNBCとのインタビューの中で認めていた。
「大麻に道が開かれ、連邦法が施行されたとき、我々は絶対に検討するつもりだ」と彼はいう。
Uber EatsとLeaflyの提携がカナダの他の地域に拡大するかどうかは不明だが、カナダにおける大麻の宅配サービスは、新型コロナウイルスの大流行によってカナダのいくつかの州が大麻製品のピックアップや宅配サービスの制限を緩和して以来、ブームになっている。
(forbes.com 原文)