ライフスタイル

2022.11.06 10:00

時代を読む、ストーリーのあるホテルNo.23 「東京エディション虎ノ門」

ホテルのシグネチャーレストラン「The Jade Room + Garden Terrace」ではミシュランスターシェフのトム・エイキンズが指揮をとり、コンテンポラリーな和と洋のコラボレーションを提供。

社会の最前線で活躍するエグゼクティブたちは、男女を問わず、魅力溢れる日本のホテルをどのようにお使いだろう。

せめて月に一度、可能なら二度でも三度でも、誰にも邪魔されず、リモートワークや寛ぎに、また遊びにと、自分のために滞在してみるといい。

日本のホテルは旅館の歴史と相俟って、伝統的かと思えば西洋のホテルのごとくスタイリッシュに最新鋭設備を纏い東西融合の感性が心地いい。

もてなしは繊細な日本流、デザインも世界が認める洗練さが光る。

まずは週末、金曜日の夜にチェックイン、ゆったりと日曜日の午後まで、我儘な時を満喫するのが大人のホテル利用の流儀である。

ホテルジャーナリスト せきねきょうこ


“エディション”ブランドが放つ都会のオアシスに憩う


世界中の魅惑の都市に於いて、常に革新的でラグジュアリーな造りの中に、その土地に伝わる文化を確実に薫らせ、圧巻のインパクトを放つ“エディション”の存在。そのブランドを創出するのはブティックホテルのカリスマホテリエ、イアン・シュレーガー氏だ。

2020年10月、氏は日本初のホテルを東京虎ノ門に開業、「東京エディション虎ノ門」としてハイエンドなゲストを魅了し、銀座を舞台に次に来る「エディション」に心逸らせるファンも多い。

「東京エディション虎ノ門」は、東京に数あるラグジュアリーホテルの中でも異彩を放ち、これまでのブティックホテルの概念を覆している。

たとえば、コンセプトの“EAST MEETS WEST”という五感で感じる東西文化を、ただ融合させるのではなく、エレガントで独創的なインテリアの中に体感できるよう創造している。さらに随所に置かれるグリーンの配置、細やかで新しい印象のライティング、そして家具調度品などもワクワクするほどの高揚感に包まれる。


スタイリッシュなアーバンリゾートを印象付ける「Lobby Bar」はホテルのロビーに隣接した31階に。昼と夜では全く印象の異なる空間。午後のアフタヌーンティーやオーダーメイドのオリジナルのドリンク、軽食も可能なソーシャルスペース。

クリエイティブディレクションを手掛けるイアン・シュレーガー氏とマリオット・インターナショナルがタッグを組み誕生した「エディション」は、日本初進出に際し森トラストをオーナーとして迎え、世界的な建築家の隈研吾氏デザインによるホテルを造り上げた。

シュレーガー氏は、「東京エディション虎ノ門」を「ニュージェネレーション・オブ・ラグジュアリー」と定義。その通り、今、世界ではヤングエグゼクティブや感度の高い若者たちを対象に、ラグジュアリーホテルの新しい潮流として提案しているのが、“ロビーソーシャライジング”という概念だ。

これまでの高級ホテルでは、いかにプライバシーを守り非日常を重視するか、どこにも漏れない情報の中でゆったりと贅沢に己を開放することに力を注いだ。だが昨今、高品質ホテルには真逆の哲学‘ロビーソーシャライジング’が提唱され、むしろ己を解放し、人と知り合い、互いに楽しみ高め合うというコンセプトが舞い始めている。


ロビーと同じ階にある「Lobby Bar」のドラマチックなカウンター席。緑に包まれる快適な空間。
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文=せきねきょうこ

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