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2022.10.22 08:30

3児の母が創業 旅行中の託児サービス、親の休息を手助け

Getty Images

家族旅行は、素晴らしい思い出を作り、日常から抜け出す良い機会になるものだ。だが親にとっては、休憩の時間をつくれずにストレスと疲労を生むこともある。リラックスできない旅行を何度も経験した米国の女性が、この問題の解決に乗り出した。

アヤナ・ロドリゲスが立ち上げた旅行中の託児サービス「アイタビ・メソッド(The itavi Method)」は現在、フロリダ州マイアミビーチの提携ホテル10軒余りで利用できる。そのほかのホテルや住宅への出張も可能だ。

ロドリゲスは筆者に対し「家族旅行は2020年以降、増加傾向にある」と語った。「提携している高級ホテルは、以前は『家族向けホテル』と考えられていなかったが、子どもの宿泊客が増えている。そのため、アイタビが子どもの向けの体験をデザインする包括的な提携先となれた。私たちは子どものクラブ活動を企画し、提携先の高級ホテルやコンドミニアムに対して、子どもたちが楽しみ、もっとやりたいと思えるようなダイナミックで記憶に残る活動・プログラムの作成を支援している」

同社が提供するのは月並みな託児サービスではない。充実した体験を提供するよう、全スタッフが入念に審査され、訓練を受けている。全年齢の子どもが対象で、現地のユニークな文化を織り込んだ遊びや運動、学習、読書、アート、工作といった活動が提供される。保護者は少しでも心配があれば、いつでもビデオ会議などで様子を見ることができる。

ロドリゲスによると、事業のアイデアは「ニーズを見つけたこと」から生まれたという。「3児の母としての子どもの世話はチャレンジの連続で、旅行中はとても無理。子連れ旅行は、ホテルや親、子どもにとってもチャレンジになる。ホテルは責任を取りたがらず、親は誰を信じるべきか分からず、子どもは楽しいことがしたい」

今後、事業を国内外に拡大する計画だという。「高級ホテルやコンドミニアムに加え、プロのスポーツチームといった多くの異なる分野でサービスを提供していく」

11月にはハワイに進出する予定だ。また最近、アメリカンフットボールチーム「マイアミ・ドルフィンズ」の公式託児パートナーに選ばれ、試合や練習中の選手にサービスを提供することになった。

料金は、子ども1~3人の4時間で260ドル(約3万8000円)、延長料金は事前予約で30分ごとに34ドル(約5000円)。子ども4~6人の場合は4時間で500ドル(約7万3000円)、延長料金は事前予約で30分62ドル(約9000円)だ。

最終的な目標は、旅行中に信頼できる託児サービスが見つけられないという、多くの保護者が持つ悩みを解決することだ。ホテルに着くと全てが順調に進み、子どもが楽しみながら学びを得られるプログラムに熱中している間、親は浜辺でリラックスする時間を増やせる。

forbes.com 原文

編集=遠藤宗生

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