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2022.10.22 17:00

進撃の巨人の「壁」世界? サウジの砂漠に長さ170キロの鏡都市出現か


立ち退きを強制される住民→反対運動で死刑判決も


計画を発表したムハンマド・ビン・サルマン皇太子はロイターの取材でこう話す

「もしお金があるのならば、基準を高くして革新的で他と違うものをつくらないと。ゼロから始めるんだから、他の一般的な都市を真似してどうする?」

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ムハンマド・ビン・サルマン皇太子(右、2019年、大阪で開催された「G20 Summit」でトランプ大統領と)

強気な姿勢を見せる皇太子は、NEOMプロジェクトに反対する住民に対しても同じ態度だ。2020年、NEOMプロジェクトで立ち退きを命じられている2万人の住民のうち、反対運動を起こしたり、同意しなかったりしたものは逮捕されている。さらに今年10月に死刑判決を言い渡された人もいる。このようなやり方に人権団体から強い批判を受けているのも事実だ。

また、2018年10月2日、トルコ・イスタンブールのサウジアラビア総領事館で殺害されたサウジアラビア政府に批判的だった記者ジャマル・カショジ氏の事件で犯人とされている人物は皇太子の元で働いていた。皇太子はこの事件への関与を否定している。

THE LINEの建設開始日や完成予定日などはまだ発表されていない。The Economistによると、7月末の時点で多くの部分が砂漠のままとのことだった。そもそもこの都市は実際に立ち上がるのだろうか。巨大な都市計画に潜む光と闇。開発プロセスからサウジアラビアのあり方が問われている。


井土亜梨沙◎スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー 日本版 コミュニティプロデューサー。森ビルを経てザ・ハフィントン・ポスト・ジャパンに入社、自ら立ち上げたプロジェクト「Ladies Be Open」で女性のカラダにまつわる様々な情報を発信するなど活躍。2018年よりForbes JAPAN にコミュニティプロデューサーとして入社、8社が参画した「#もっと一緒にいたかった 男性育休100%プロジェクト」では第1回Internet Media Awardsスポンサード・コンテンツ部門を受賞した。

文=井土亜梨沙 編集=石井節子

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