OAGのまとめによると、エジプトの首都カイロとサウジ第2の都市ジッダを結ぶ路線はこの期間に1日平均35便が運航され、計320万席が提供された。同路線に就航している航空会社は9社にのぼり、世界で最も競争の激しい路線にもなっている。
2位のドバイとサウジの首都リヤドを結ぶ路線は、カイロ−ジッダ線を上回る1日平均40便が運航された。ただ、座席の提供数は計319万席とやや少なかった。
上位10路線には中東のハブ空港を結ぶ路線がさらに2つ(ドバイ−ジェッダ線、カイロ−リヤド線)含まれているほか、ドバイと英ロンドン、インドのムンバイ、デリーをそれぞれ結ぶ路線も入った。
トップ10で発着が中東以外の路線は、ニューヨーク(米国)−ロンドン(280万席、3位)、クアラルンプール(マレーシア)−シンガポール(240万席、5位)、オーランド(米国)−サンフアン(プエルトリコ、210万席、7位)の3つだけだった。
コロナ禍の影響あらわ
新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)の影響で、世界の航空各社は減便を余儀なくされた。国際線の提供座席数ランキングの上位の顔ぶれもパンデミックの前後で大きく変化している。
OAGによると、コロナ禍前の2019年に提供座席数が最も多かった路線はクアラルンプールとシンガポールを結ぶ路線で、1日平均82便が運航されていた。だが、2021年10月〜2022年9月には33便まで減っている。
一方、国内線の提供座席数は引き続きアジア太平洋地域の路線が多く、上位10路線のうち9路線を占めている。1位は韓国の首都ソウルと行楽地の済州島を結ぶ路線で、1日平均224便が運航された。
上位10路線のうち3路線は日本の路線で、日韓のほかにベトナム、オーストラリア、中国、インドネシアの路線がランクインしている。
アジア太平洋以外でトップ10に入ったのはサウジアラビアの路線だけで、国内の2大都市であるジッダ・リヤド間で1日100便近くが運航された。
(forbes.com 原文)