トランプも自身の右派系SNSの「トゥルース・ソーシャル」を運営しており、二人はこの分野でライバル関係にあるが、ウェストは彼がトゥルース・ソーシャルに参加する見返りに、トランプにも彼のSNSに参加するよう要請すると述べている。
トゥルース・ソーシャルの親会社との合併を計画中の特別買収目的会社(SPAC)のDWACの株価は、17日に8%下落して16.11ドルをつけた。先日は反ユダヤ的な発言が原因でインスタグラムとツイッターから追放されたウェストは、ブルームバーグの取材に、「自分のプラットフォームを持つべき時が来た。もう十分だ」と語った。
イーロン・マスクがツイッターの買収を前に進めると宣言したことで、トランプがツイッターに復帰するという期待が高まった。これを受けて、トランプが設立したトゥルース・ソーシャルの先行きは不安視され、DWAC の株価は年初から約70%も下落している。
マスクは17日のツイートでウェストによるパーラーの買収に賛意を示し、彼とウェストが笑顔で力を合わせている写真を投稿し、「お楽しみはこれからだ」と書き込んだ。ツイッターの買収を進めると宣言したマスクは、トランプのツイッターアカウントを復活させることを誓い、ウェストのことを「友人」と呼んでいる。
2016年に双極性障害と診断されたウェストは、ここ数カ月間、SNS上で議論を呼ぶ発言を繰り返している。現在45歳のウェストは、トランプが大統領だった2018年にホワイトハウスを訪れ、トランプのことを「兄弟」と呼んでいた。
「私はソーシャルメディアをセラピストとして使っている」とウェストはブルームバーグに語った。一方、トランプは、ウェストの反ユダヤ主義的な発言を受けて、「彼には専門家の助けが必要だ」と関係者に語ったとローリングストーン誌が報じている。
17日は、ツイッターの買収を巡るマスクとツイッターの裁判の開始が予定されていたが、この裁判は、マスクが買収を前に進めることに同意したことで延期された。
(forbes.com 原文)