地味な「いじめや寄生」に注意、有害な友人関係を示唆する2つの兆し

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多くの人が、問題を抱えた友人関係についての知見を求めてセラピーを受けに来る。たとえば以下のような質問を携えて。

・「ずっと知り合いなんですよね。それなのになぜ彼らの前で自然に振る舞えないのでしょう?」。
・「どうして私が良いと思って紹介したものを、彼らはことごとく台無しにしてしまうのでしょう?」
・「私に対して正直に話してくれているとは思えないんですよ。これって普通でしょうか?」
・「どうして彼らのそばにいると私は、いつも緊張して静かになってしまうのでしょう?」

友情に多くの時間と信頼を注ぎ込んでいる私たちにとって、親友と呼べる関係が毒性を帯びたことを認めるのは難しいかもしれない。そして、そのことを口に出すことで、さらに事態は難しく、混乱することもある。

このような疑問が頭をよぎったときのために、友情が悪化して何かを変えなければならないことを示す2つの兆候を紹介しよう。

#1.地味ないじめをしてくる


たとえばこんなケース。親友とぶつかり合うことが、しばしばある。でも大丈夫。多少の争いごとは友情にとっては健全なことだからだ。

しかし、最近違和感が残るようになってきた。彼らは、他の人たちを笑わせるために、あなたを裏切って、辱めるのだ。公共の場所であなたをいじめ、守ると誓った筈の秘密を無作為に暴露する。

『American Journal of Sociology(米国社会学)』誌に掲載された研究によると、いじめや攻撃は、実は友達の輪の外よりも、その輪の中でより多く見られるという。人気取りや他の目的のために誰かを犠牲にしようとするときに、多くはたいてい友人から始める。

なぜか? 簡単で便利だからだ。なにしろお互いの弱点をよく知っている。親友と呼べるような関係では、許されるものと許されないものの境界線が曖昧になりがちだ。十分に楽しめないとか、すぐに嫌な気持ちになってしまうかもしれない。

このようなときに思い出すべきことは、自分を傷つけると思えるものは、実際に自分を傷つけているということだ。自分の感じ方を疑ってしまうと、自分が経験していることを矮小化することになる。中には、「フレネミー」(友人のふりをした敵)に良い印象を与えたり、感心してもらおうと、こうした感情を抑えようとする人さえいるが。

そんなときには、実は2つの方法しかとることはできない。

1. 本音で語り合う。対立することへの恐れを捨て、友人と本音をぶつけ合うときかもしれない。冗談を言っていいことと悪いことの境界を決めよう。本当にあなたのことを思っているのなら、話を聞いて、振る舞いを変えてくれるはずだ。

2. 関係を断つ。もし友人が、そうしたはっきりとした話し合いの後でも、あなたをいじめ続けるなら、人生におけるその人の存在を考え直した方がよいかもしれない。結局のところ、友情は安全な空間であるべきだ。もし、その関係に不安を感じるのであれば、その関係はおそらく断ち切った方が良いだろう。
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翻訳=酒匂寛

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