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2022.10.14 08:00

アルファベットCEOらが主導する難民支援プロジェクトの中身

Getty Images

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アルファベットのサンダー・ピチャイ、アクセンチュアのジュリー・スウィートなど30名を超える企業リーダーたちが難民支援に乗り出した。難民支援は非常にアメリカ的な精神を表すものであると同時に、大きな物議を醸している問題だ。

バイデン大統領は9月27日、今後1年間に最大12万5000人の難民を受け入れると発表したが、その言葉は空々しく聞こえた。米国が昨年受け入れた難民は2万人にとどまっており、実行の伴わない政策は価値が無いからだ。米国を代表する起業家やCEOたちがこの目標を実現するために動き出した。

アルファベットのサンダー・ピチャイとアクセンチュアのジュリー・スウィートが率いる大手企業のリーダー36人は、ブッシュ政権とオバマ政権の高官たちが難民の米国定住を支援するために設立した非営利団体「Welcome.US」をサポートする活動を始めた。

このCEOグループは、過去半年間静かに活動してきたが、最近になってピチャイとスウィートは活動について公の場で発言し始めた。グーグルとアクセンチュアは、ニューヨークのPier 57にあるグーグルのイベントスペースで22人の難民とその家族の亡命申請を支援するカンファレンスを開催した。イベントに参加したピチャイは、次のように述べた。「難民が米国に到着後、彼らの定住をどのように支援できるだろうか?支援規模を拡大することの難しさは、皆が理解している」

Welcome.USは、米政府が8万人のアフガニスタン人難民の米国定住を支援する目的で昨年設立された。これらの難民の多くは、20年に渡る米軍のアフガニスタン駐留において、米軍を支援した人々だ。その後、ウクライナ戦争が勃発すると、難民支援の緊急度が高まると同時に、民間企業による協力の必要性が増した。Welcome.USのCEOであるNazanin Ashは、この問題に取り組んでいたアクセンチュアのCEOであるスウィートにアプローチし、スウィートは、自身も移民であるピチャイに声を掛け、活動を共にすることになった。

エアビー共同創業者らも参加


スウィートによると、当初は25人のCEOを対象としていたが、すぐにその数を大きく上回ったという。36人の企業リーダーたちは、エアビーアンドビーのブライアン・チェスキーやスナップのエヴァン・スピーゲル、チョバーニのハムディ・ウルカヤなどの起業家や、アマゾンのアンディ・ジャシー、スターバックスのハワード・シュルツ、ウォルマートのダグ・マクミロンといった大企業のCEO、ゴールドマン・サックスのデビッド・ソロモン、バンク・オブ・アメリカのブライアン・モイニハン、AIGのピーター・ザフィーノといったウォール街の大物など、21世紀の産業界を代表する顔ぶれとなっている。

ピチャイとスウィートが語った内容は、童話「ストーン・スープ」に似ている。これは、飢えた人々が協力を促され、それぞれが材料を提供した結果、気が付いたら全員分の食事ができていたという物語だ。実際のプロジェクトでは、現物支給を中心に1億7900万ドル(約260億円)の寄付がなされた。
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編集=上田裕資

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