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ビジネス

2022.10.17

日米投資家が出資 生産性500倍の「金属3Dプリンター」が可能にする未来

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提供=SUN METALON

金属3Dプリンターの開発を手がけるSUN METALON(サンメタロン)は10月17日、プレシリーズAラウンドで560万ドル(約8億円)の資金調達を行ったと発表した。既存投資家であるUTEC、D4V、UC Berkeley(米国)から追加投資を受け、新たにGlobis capital partnersなどが加わった。

SUN METALONは、日本製鉄出身らの4名が2021年に創業。従来とは違う特殊技術を用いた金属3Dプリンターの開発を手掛けている。現在はプリンターの販売に向けて、トップメーカー数社と1000万円規模のプロジェクトを進めているという。加えて、11月には初号機の販売を当初計画より半年前倒しで行う予定であるという。

同社は創業時から海外展開を目指しており、本社をアメリカに置く。現地企業とも商談を進めており、今後は日米に加えて東南アジアでの活動も視野に入れている。

生産性500倍、約90%コスト削減


ただ、研究成果をベースにしたディープテックは「収益化まで時間がかかる」といった理由から、資金調達に苦労する企業も多い。先行き不透明なマクロ環境も相まって、調達環境は厳しさを増している。

そのなかでも想定を上回る資金が集まったSUN METALON。CEOの西岡和彦(にしおかかずひこ)は今回の調達について「技術力の高さと、チームの志の高さを評価していただいた」と話す。

CEOの西岡和彦
CEOの西岡和彦

「今、3Dプリンター業界は、生産スピードの向上が急務です。弊社の金属3Dプリンターは、従来のものと比べて生産性が500倍です。技術力と優位性は、海外の投資家からも期待されているポイントだと思います。

また日本の製造業では、まだ金属3Dプリンターが活用されておらず、市場規模は小さい。だからこそ内需にとどまらず、はじめから世界規模での展開を目指すことにしました。世界規模のモノづくりの変革に対する可能性を評価いただいたと感じています」

既に金属3Dプリンティング分野の世界最大手「EOS」の前CEO、エイドリアン・ケプラー博士が戦略アドバイザーとして参画し、今後は外部取締役への就任も予定している。

では、同社が持つ技術とはどのようなものか。

 一般的に、3Dプリンターはレーザーや電子ビームによる点での加熱が主流だ。造形速度を速めるためにレーザーなどの数を増やしてスピードアップを図ることもあるが、その場合プリンターの単価も跳ね上がってしまう。

一方SUN METALONは、面で加熱する技術を持つ。この技術を用いることで、生産性は従来の500倍にアップし、約90%のコスト削減に成功しているという。
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文=小野瀬わかな 取材・編集=露原直人

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