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2022.10.12

英国の「幽霊」フライト、1カ月で130便 環境活動家が怒りの声

Ryan Fletcher / Shutterstock.com

運航予定のフライトに乗客が集まらなかったらどうなるのだろうと考えたことはあるだろうか? 実は、そうしたフライトは無乗客でも飛行する場合がある。

英紙ガーディアンが最近、英民間航空局(CAA)から取得したデータによると、2019年以降に英国の空港を無乗客で発着した便は約5000便。乗客数が定員の10%未満という「ほぼ空」のフライトも約3万5000便あった。1カ月当たり130便が完全無乗客で運航された計算だ。

飛行機による移動は炭素排出量が非常に多い。気候変動に関連した異常気象事象や、不要な炭素排出量を減らす方法に対する関心はこのところ高まっている。

乗客がいない状態で運航する理由は、常に明確なわけではない。空港の固定枠を維持するために継続的な運航が必要な場合もあれば、次の便のために機材を移動させる必要がある場合もある。

今回のデータ公表を受け、気候変動対策を訴える活動家からは怒りの声が上がっている。気候変動に関する慈善団体ポッシブル(Possible)のアリシア・ウォーリントンはガーディアン紙に対し、航空業界の気候変動対策と炭素排出量削減の取り組みは信用できないことがこのデータから示されたと指摘している。

CAAは今後、透明性向上のためにこのデータを四半期ごとに公開する予定。英運輸省の報道官は、同省が今後、航空機の稼働率の監視を試み、搭乗率が低い航空便とその運航理由に関する情報の開示を求める方針だとしている。

forbes.com 原文

編集=遠藤宗生

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