テクノロジー

2022.10.19 14:30

誰もがツイッターを使う以上にそれについて「語ってしまう」理由

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Twitter(ツイッター)は、扱いにくく、時代遅れのソーシャルメディアプラットフォームであり、ほとんどのユーザーのニーズを満たしていない。そこに特別なことは何もなく、機能はこの数年大きく変わっていない。「荒らし」がはびこり、プラットフォーム上のデータ整合性に深刻な疑問があるため、多くの人々はもっと青々とした草原に引っ越している。

そうであるにも関わらず、なぜ私たちはそれを分析し、それについて話すのだろうか。

ここ数年で、ツイッターは誰もが悪口をいいたくなるアプリになった。私たちはイーロン・マスクのすることすべてに心を奪われ、彼が本当に買収を成し遂げるかどうかのドラマに引き込まれ、このテックスタートアップ分野のかつての神童の未来を心配している。私も例外ではない。黎明期のツイッターを使い、絶えずツイートしていた頃を思い出す。あれはフォロワー数を増やすことが何より重要という平和な日々だった。

その途中のどこかで、私は、どうすればツイッターを救えるだろうかを思い、深く考えるようになった。会社が大きくなり、新規ユーザーを集めるためにはどんな機能が有効なのかも考えた。私はツイッターのことを前以上に考え、コラムニストとしてツイッターについてより多くの記事を書いたが、以前のようにアプリを使うのはやめた。今でも定期的にツイートはしているが、ニュースや情報源のため、あるいはフォローする人を探すためにツイッターに向かうことは、あまりなくなった。


イーロン・マスクがツイッターの買収計画を完了すると発言し、ツイッターを再び役に立つ価値あるプラットフォームに変える原動力になろうとしていることを考えると、これは熟考すべき重要な問題だ。私は彼が何をやろうとしているかを知っている。なぜなら本人が明白に語っているからだ。彼はツイッターをWeChat(ウィーチャット)のようなメッセージング、商品の購入、タウンホールにいる人たちとのコミュニケーション(かつてX.comと呼ばれたアプリのように)などに使える「なんでもアプリ」に変えたがっている。

その新しい方向は、待ち受ける課題に対応できていない。「どうすれば人々に再び使い始めさせることができるのか」である。私はこれを技術的問題とも、WeChatでできることを真似することとも、あまり関係ないと考えている。むしろこれは、認識と世論の問題だ。
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翻訳=高橋信夫

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