MAKI:そうですね。南アフリカ人のデザイナーと協業したときには、ある意味ゼロから作り上げるっていうのは一度経験しました。ただ、物を作ることに関しては、特にファッションやクリエイティブの領域では、今それ自体がサステナビリティ的に矛盾してるので、物じゃなくて、メディアとかコンテンツ的なところに関心がありますね。
中道:そういう意味で、フォーブスジャパンで今やってることとかは何か次に繋がりそうな感じですね。
MAKI:フォーブスや他のところでも、自分が興味持ったものについて書かせてもらえていることが多くて。それを振り返ってみると、ある程度自分のコアや、対外的な価値が見えてきつつあります。今回のポッドキャストもそうですが、それを独自の視点として面白いと言っていただけるのも意外性があります。そういう、今まだ言語化しきれてないような価値を次に繋げたいっていですね。
もうひとつ、自分の中でもう一つ興味がある“資本主義のこれから”というか、そのマクロ的な視点、加えて地政学的な視点で、これから世界がどう動くかに関心があります。
アフリカもそうですが、会社員時代に1年滞在した中国・上海も、3カ月に1回行ったとしてもどんどん変わっていく勢いを目の当たりにしました。一方で、(大量生産・大量消費を前提としたような)経済発展モデルはもう駄目だっていうことはみんなわかっていると思う中、どういうオルタナティブがあるのだろうか、と。そのオルタナティブを作っていくマクロ的な流れと、自分の価値をどう交差できるかというのが、ネクストステップのための課題ですね。
南アフリカで見つけたヴィンテージ雑誌(写真=MAKI NAKATA)