ビジネス

2022.10.12 10:00

潜在需要大きい更年期サプリ、2028年までに3.3兆円市場に成長

安井克至

「この業界は証拠に基づくものではなく、消費者のノイローゼから利益を上げている。健康的でバランスの取れた食事で簡単に摂取できる成分を大量に摂取する必要があると女性に思い込ませている。ほとんどのサプリブランドがビタミン、ミネラル、植物性栄養素などかなり一般的なものを扱っているのはこのためだ。実際はマルチビタミンを飲むより、栄養価が高く、加工されていない食品を食べる方がずっと体にいい」とさらにいう。

LYMAは必要な量を摂取するために1カ月あたり149ポンド(約2万4000円)という価格を設定している。これはサプリ界の「ロールスロイス」であることは間違いないが、代替の解決策を生み出すという信条を掲げている。

自社製品はかなりの研究開発を経て、200以上の査読が付いている医学雑誌に掲載された成果があると同社は指摘する。そして製品の成功がその成分から始まることを強調している。

「ジェネリックやオーガニックの原料よりもかなり高価なため、サプリ業界ではほとんど使用されず、使用されたとしても極端に少ない量であることが多い」とゴフは明言する。

そして「LYMAサプリメントMOTサービスの開始は、自分が何を飲んでいるのか、そのサプリが本来の効果を発揮するために最適に配合されているのかを女性が理解するのをサポートするためだ。 医薬品を少量だけ飲んで効き目を期待することはない。それと同じでサプリにも少量で効き目を期待するべきではない」と話した。

更年期障害に対する教育、投薬、サポートの改善を求めるキャンペーンは続いているが、最大かつ最もパワフルな世代が更年期を迎える今こそ、ようやく変化が起きる時かもしれない。Deloitte(デロイト)の最近のレポートによると「ペリ・ミレニアル(更年期前後のミレニアル世代)」は2025年までに世界の労働力の37%以上を占めると推定されているが、閉経前後や更年期の症状はいまだに誤って扱われるか、代替的で全体的な解決策が認識されていないのが実情だ。

2021年に行われた更年期障害と職場に関する英国議会の調査では、サポートの欠如により女性はキャリア絶頂期に離職することが多く、幹部の多様性と男女の賃金格差に明らかな打撃を与えることが浮き彫りになった。

「サプリメントMOT」はLYMAで10月いっぱい利用できる。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事