WHOがコレラ復活を警告、最も恐ろしい「殺人鬼」について知っておくべきこと

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コレラは流行したコミュニティを瞬く間に駆け抜け、自然災害や戦争の後のような、人々が混雑した状況で暮らし、水の供給が限られるような状況で流行することが多い。戦争に引き裂かれたシリアは大規模な流行に直面しており、ハイチでは組織暴力が症例の急増を後押ししている。戦火で荒廃したウクライナとパキスタンでは、モンスーンによる洪水が国の大部分を覆いつくし、保健当局はこの状況がコレラのまん延を許すことを恐れている。欧州疾病予防管理センターによると、現在流行が進行しているのは、アフガニスタン、バングラデシュ、コンゴ民主共和国、エチオピア、およびナイジェリアだ。

テドロスは、コレラワクチンの供給は大流行による需要に追いついていないと述べている。WHOのリーダーはワクチン製造メーカーに対して「生産を増加させる方法についてWHOと話す」よう持ちかけている。テドロスによると、WHOは2013年にコレラワクチンを備蓄し、昨年は約2700万回の接種分を出荷している。

コレラは致死的だが予防可能で治療可能でもあるとテドロスはいい、世界中の多くの人々がこの病気と戦うための道具に手が届いていないことを嘆いた。コレラは貧困と戦争を糧に成長します」と彼は述べ、現在は「気候変動によって洪水、サイクロン、干ばつといった極限状態が「コレラのまん延に理想的な環境」を作っているとテドロスは説明した。

130万から400万人。これが世界で毎年コレラに感染する人の数だ。WHOCDC(米国疾病管理予防センター)が引用した調査結果による。2万1000~14万3000人が毎年コレラで亡くなっている。

コレラの危険のある地域では、こまめな手洗い、排泄物の安全な処理、水の消毒も推奨されるとCDCはいう。同センターによると、消毒は水を1分間沸騰、濾過した後、適量の家庭用漂白剤(1リットルに2滴)またはヨウ素錠剤(1リットルにつき半錠)を加えるか、市販の塩素錠剤をメーカーの指示に従って使用することで行える。清潔で処理済みの水は、食器洗いや製氷、調理、歯磨きなどにも使用すべきだとCDCはいう。加熱が不十分または生の肉や海鮮食品、あるいは皮を剥いていない生または加熱が不十分な果物や野菜も避けるべきだ。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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