NASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡が、初めて同じ標的を同時に観測した。 SCIENCE: NASA, ESA, CSA, JIAN-YANG LI (PSI), CRISTINA THOMAS (NORTHERN ARIZONA UNIVERSITY), IAN WONG (NASA-GSFC) IMAGE PROCESSING: JOSEPH DEPASQUALE (STSCI), ALYSSA PAGAN (STSCI)
先週NASAは、同局の主要宇宙望遠鏡であるウェッブおよびハッブルが異なる波長の光で同時に撮影した衝突結果の画像(上)を公開した。今後数カ月のうちに、科学者らはウェッブの中赤外線装置(MIRI)と近赤外線分光器(NIRSpec)を使ってディモルフォスの噴出物をさらに観測する。ハッブルは、今後3週間にディモルフォスを10回観測し、噴出物の雲がどのように変化するかを監視する。
ディディモスとディモルフォスは2つの地球近傍小惑星で、周回関係にありこれは珍しいことではない。この連星系の大きい方は直径780メートルのディディモス、小さい方は160メートルのディモルフォス(「ディディムーン」とも呼ばれる)で、後者は前者を周回している。2つの小惑星太陽を2年で周回し、その軌道は惑星群より少し傾いており、わずかに楕円を描いている。
2つの小惑星は地球の少し外側から火星の少し外側にかけて見つかった。DARTの衝突は、二重小惑星が地球から1100万キロメートルにある時に起こった。
欧州宇宙機関による追跡ミッション「ヘラ(Hera)」は2024年に打ち上げ、2027年1月に到着する予定で、DART計画の成否を確認するために作られた小惑星ランデブー宇宙船だ。
ヘラはディディモスとディモルフォスをレーザー、スター・トラッカー、赤外線カメラ、加速度センサーなどを使って詳細に観察する。ヘラは、DARTがディモルフォス(ヘラは200メートルまで接近する)に残した衝突クレーターがディディモスの軌道を変化させたかどうかを調べる予定だ。
澄み切った空と大きな瞳に願いを込めて。
(forbes.com 原文)