好奇心と誠実さを保つ
好成績を引き出すリーダーを目指すなかで、デイヴィスは、チームメンバーを理解することに心を砕いた。メンバーはどんな個性の持ち主なのか、どこへ向かいたいと考えているのか。そうしたことを知りたいという気持ちを全面に打ち出し、あらゆる会話で誠実さを保つよう心がけた。
デイヴィスは、チームメンバーに興味を持ち続ける上での心得として、「常に心がけているのは、メンバーがここまでどのようなコースを歩み、どこへ向かおうとしているのかを知ることだ」と明かした。メンバーについて、「この人の持ち味が一番生きるのはどこか、一番の喜びを得られるものは何か?」を知ろうとしてきたのだ。
デイヴィスによれば、このアプローチには多くのメリットがあるという。
「忠誠心や敬意を得られることもあるが、何よりも組織の風通しが良くなり、メンバーが自分の至らない点を認めることをいとわなくなることが大きい」というのだ。
リーダーとしての道を歩むなかで、適切なリーダーシップや指導によって、自分でも思ってもみなかった可能性の扉が開くことがあることも、デイヴィスは思い知ったという。
「学校を卒業し、就職して、『自分はこの分野に詳しいから、それに関する仕事をしよう』と考える人は多い。だが、『こんなことや、あんなことを考えてみたことはあるか?』と積極的に問いかけてくれるリーダーが必要なのだ」
さらにデイヴィスはこう続けた。「私自身、実際に提示されるまでは、『これが必要だったんだ』と気づかないものもあった。そうしたものを示してくれるリーダーがいなければ、私や所属している組織にとって、自分の経験がこれほど実り多いものになっていたかどうかはわからない」
人とオープンにつながり合う姿勢を保つ
大学に入学した当時のデイヴィスは、人々のやる気を引き出すために積極的に質問をしたり、もっと学ぼうとしたりするような場所などないと思っていたという。だが、社会人としてキャリアを積んだ今は、あらゆるプロフェッショナル、特にリーダーに対して、好奇心を持ち、人とつながり合う姿勢を保つように促している。
「人とのつながりは、本当に欠かせない部分だ」とデイヴィスは繰り返した。「キャリアのなかで育て上げ、手助けをしてきた人が多ければ多いほど、その人自身、そして立派なリーダーになる過程にとって、大きなプラスになる」
(forbes.com 原文)