経済・社会

2022.10.07 12:15

ロシア人2人が船でアラスカ州に上陸、米国に亡命求める

Getty Images

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ウクライナ戦争への動員を避けるために国外に逃亡したロシア人2人が、ボートでアラスカ西部の離島にたどり着き、米国への亡命を求めている。アラスカ州の上院議員が10月6日に発表した。

2人はベーリング海峡を渡ってセントローレンス島の小さな街のガンベルに上陸し、連邦政府に拘束されている。共和党のリサ・マコウスキー議員とダン・サリバン議員は共同プレスリリースで、国境警備局が2人の入国を審査中だと述べた。

サリバン議員は国土安全保障省に対し、さらに多くのロシア人がベーリング海峡を超えてやってくる事態に備え、沿岸警備隊と協議を行うよう求めたという。

ウクライナ軍の反撃を受けてロシア軍は大打撃を被り、プーチン大統領は9月21日、深刻な兵員不足を補うために、30万人の追加の動員令を発令していた。

ロシアでは多くの軍事年齢層の人々が国外への脱出を試み、近隣のカザフスタン、モンゴル、グルジアななどの国との国境に押し寄せた。欧州国境・沿岸警備機構のデータによると、9月26日から10月2日の間に、5万3000人のロシア人が欧州連合諸国に入国したが、フィンランドは30日、ロシア人の観光ビザでの入国を禁止した。ベルギーやオランダ、デンマークなどの他のEU加盟国9カ国も同様の措置をとっている。

サリバン議員はプレスリリースの中で、「アラスカとロシアの距離の近さを考えると、我が州は米国の国家安全保障を確保する上で極めて重要な役割を担っている」と述べた。一方、マコウスキー議員は、今回の件で対処を行ったのは地元や州の法執行機関だけだったと述べ、連邦政府の対応が「不十分」だったと批判した。

CNNによると、ロシア本土とアラスカ州の間で最も狭い地点の距離は約88.5キロだという。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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