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2022.10.08 13:30

ハリケーンと洪水の影響は健康面にも、懸念される感染症の増加

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ハリケーン「イアン」で米フロリダ州とサウスカロライナ州の一部は強風と集中豪雨で壊滅的な被害を受けた。50ミリ以上の雨が降った地域もあり、洪水は数日後まで続いた。パキスタンでは数カ月にわたって洪水が続いているが、国外での大災害については多くを耳にすることがない。

災害を経て、今後さまざまな感染症が発生すると思われる。個人の服薬(インスリン注入、吸入、心臓の薬など)の中断による多くの問題もある。

2017年のハリケーン「マリア」の後、敗血症やその他の感染症の症例が増加した。2005年の「カトリーナ」の後には真菌感染症のムコール症が増えた。停電と断水に見舞われたフロリダでもさまざまな感染症による死亡が増えるだろう。しかし、どうやってそうした状況を把握できるだろうか。フロリダでは新型コロナウイルス感染症のパンデミックが始まる前から公衆衛生部門の職員が削減され、同部門の住民当たりの支出は2010年から2019年にかけて57ドル(約8250円)から34ドル(約4920円)に減少するなど、公衆衛生が見捨てられてきた。さらなる予算削減も予定されている。

皮膚・軟部組織の感染症


災害が発生すると、避難したり後片づけをしたりする人々が怪我をすることが多い。また、足が濡れたままだと擦り傷や感染症につながることもある。これらは皮膚に存在する一般的な細菌であるブドウ球菌やレンサ球菌が原因であることが多く、通常は容易に治療することができる。

しかし、水辺の細菌であるエアロモナス菌とビブリオ菌は抗生物質による治療が難しい。特にビブリオ菌はしばしば劇症型の感染症を引き起こし、急激なショック症状をともなったり死に至ったりすることもある。

真菌やマイコバクテリア(結核に関係している)など、あまり一般的ではない皮膚感染症も起こるが、これらはすべて米国ではそれほど一般的ではない。刺し傷で破傷風が起こることもある。これらの感染症は培養によって特定することができ、特定の治療が必要となる。
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翻訳=溝口慈子

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