「金持ち父さん」著者がビットコイン反発を予想する理由

ロバート・キヨサキ(Getty Images)

米連邦準備理事会(FRB)がインフレ抑制を狙った利上げのペースを緩めるのではないかという観測が浮上する中、ベストセラーの「金持ち父さん 貧乏父さん」で知られるロバート・キヨサキが、2023年1月までに米ドルが暴落し、ビットコインやイーサリアムなどの暗号通貨の価格が上昇する可能性があると予測した。

「私はFRBがピボット(方向転換)した後、2023年1月までに米ドルがクラッシュすると信じている」とキヨサキは10月2日にツイートし、こう付け加えている。「もしも、FRBが金利を上げ続ければ、米ドルは強くなり、金、銀、ビットコインの価格は下がるだろう。その反対に金利を下げれば、他の人が泣いている間にあなたは笑顔になれる」

米サプライマネジメント協会(ISM)が3日発表した9月の購買担当者契機指数(PMI)は50.9に低下し、2020年5月以来の低水準となった。デジタル資産ブローカーGlobalBlockのアナリストのMarcus Sotiriouは、「これらの指標は、インフレ圧力の低下を示しており、それゆえ、ビットコインを含む市場にポジティブなセンチメントをもたらす」と述べている。

インフレ率が低下し始めた場合、トレーダーはパウエル議長が利上げを一時停止させることに賭けている。ニュージーランド銀行のアナリストは顧客向けメモの中で、「これらの指標の低下を、市場はFRBの利上げの一時停止の可能性を高めるものとして考え、リスク資産にとってプラスの材料と捉えている」と書いている。

一方、他の市場関係者は、2023年の春に暗号通貨市場が「リバウンド」する可能性があると予測している。投資会社ConotoxiaのアナリストのDaniel Kosteckiは「金利や市場で利用可能なドルの量は、ビットコインやイーサの今後に重大な影響を及ぼすと考えられる」と述べている。

「現時点では、米国の利上げがピークを迎えるという期待の中で、市場は一息つこうとしている。四半期後の米ドルの政策金利は4.7%になると言われているが、それがピークだった場合、インフレ率の低下とともに米国の利下げ期待が高まり、2023年の春には暗号通貨市場が大きく反発する可能性がある」と、Kosteckiは指摘した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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