ツイッターでテスラ製ロボが嫌われるのは人がAIを支配する準備ができていないから

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この件に関しては、私たちは否定的なのかもしれない。

最近、多くのTwitter(ツイッター)ユーザーが、先週行われたTesla(テスラ)のロボット・デモが少し物足りなかったという事実に飛びついた。確かにそうだと思う。最初のロボット(通称「Bumble C」)は、手を振ってステージをそそくさと歩いたが、それだけだった。パンケーキを作ったり、車のオイルを交換したりするようなことは、まだ何もしてくれないようだ。

あるユーザーは、これを「史上最も恥ずかしいプレゼン」と呼んだ。



私もそう思う。イーロン・マスクでさえ、このロボットを皮肉交じりに発表した。前回のデモではロボットスーツを着た男が登場したが、今回のデモはもう少しましなものになるだろうと。

舞台裏の動画では、ロボットが水の入ったピッチャーに手を伸ばす様子が映し出されていた。イーロン・マスクによると、このロボットは物体を認識することができ、これはあらかじめプログラムされているBoston Dynamics(ボストン・ダイナミクス)のロボットとは正反対だという。しかし、ツイッターユーザーの反応は懐疑的だった。

あるコメントでは「これは技術とは呼べない」と。また「時代遅れだ」という意見もあった。

なるほど、そのとおりだ。プレゼンは専門用語と雑談で埋め尽くされ、真の革新性や創意工夫がほとんど隠れてしまうほどだった。「今ご覧いただいているのは、半ば既製品のアクチュエーター(動力源と機構部品を組み合わせて、機械的な動作を行う装置のこと)です」とマスクは嘲笑しながら説明していた。「まだ歩けるようにはなっていませんが、数週間もすれば歩けるようになるでしょう。生産に入るものにかなり近いロボットを見せたかったんです」と。

ここで、テスラのスタッフは、ピカピカで新しく見えるが、手を振る以上のことはしない別のロボットを出してきた。「ここにあるのは、自由度の高い『Optimus(オプティマス)』です」と、マスクは紹介した。以上がプレゼンテーションの全容だ。


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編集=Akihito Mizukoshi

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