ビジネス

2022.10.13 13:00

アメリカ消費財市場の10大トレンド


また、既存のグローバル企業に加え、CPGのスタートアップもサステナビリティへの取り組みを行っています。

・2015年に設立されたシーフード企業であるSafe Catchは、プラスチックニュートラルを通じてサステナビリティに取り組んでおり、自社のパッケージに含まれるプラスチックと同量の海洋由来プラスチックをリサイクルするプロジェクトに投資しています。

Waterdropは、世界初の”マイクロドリンク”を開発しました。これは、ビタミン、ミネラル、天然フルーツエキスを含む溶けやすいキューブ状の商品で、最小限のパッケージとなっており、これまでのドライミックスドリンクに代わるサステナブルな選択肢を提供します。同社はまた、竹、鉄、ガラス製の再利用可能なボトルも販売しています。

今後も、CPG企業は環境にやさしい製品に対する消費者需要の高まりに対応するため、リサイクルやアップサイ クル、サステナブルな事業への投資などを通じて、サステナビリティに注力していくと思われます。

2. 健康に特化したスタートアップの買収


パンデミックをきっかけに始まったこの流れですが、消費者の健康・ウェルネス製品への欲求は依然として高まっており、この傾向は2022年以降も続くと予想されます。Coresight Researchが毎週行っている米国消費者動向調査によると、米国消費者の4分の1は、今後も長期的に健康とウェルビーイングを重視し続ける予定であると回答しています(図4参照)。


図4. パンデミックをきっかけに変化した健康やウェルビーイングの重視を、今後も維持すると思うか(米国の消費者、年齢別)(回答者の割合)

(図内の訳、コメント「年齢層が高いほど重視すると回答した割合が多い」)
対象:18歳以上の米国人回答者438名(2020年12月15日調査)
出典:Coresight Research

様々なCPG企業が、スタートアップのブランドを買収することで健康・ウェルネス分野に進出しています。自社でブランドを立ち上げるのではなく、買収することで、魅力的なストーリーを持つ既成のウェルネスブランドを次のレベルへと引き上げようとしています。また、こうしたスタートアップは、大企業が通常得意としないニッチなカテゴリーで成功することが多く、新たな顧客を獲得することにもつながります。
次ページ > スタートアップの買収例

文=RxR Innovation Initiative

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事