ビジネス

2022.10.13 13:00

アメリカ消費財市場の10大トレンド


Acostaの調査では、多くの消費者は現在使用している製品をサステナブルなものに替える際、金額が高くなっても構わないと思っている事も分かりました(図3参照)。具体的には、全回答者の少なくとも4分の3が、サステナブルな植物由来の肉、美容・パーソナルケア製品、乳製品・乳製品代替品、洗剤の金額が高くなっても購入すると回答しています。

図3. 価格が高くなっても購入する意向のあるサステナブル製品(回答者の割合)

(図内の訳、選択肢上から「代替肉製品」「美容/パーソナルケア製品」「乳製品/乳製品代替品」「クリーニング関連製品」「牛肉/鶏肉」「魚介類」「生鮮品」「卵」「使い捨てカップ/食器/什器」「ペーパータオル/トイレットペーパー」コメント「上位10の製品のうち、半分以上は食品関連である」)
対象:米国におけるAcosta独自のコミュニティ内でのオンライン調査(2021年10月実施)
出典:Acosta

サステナブルな製品に対する消費者需要が高まる中、様々なCPG企業がサステナビリティに関する目標や取り組みを発表し、対応しています。

Nestléは、自社のプラスチックパッケージが埋立てや海で終わることのない未来を作るための取り組みを発表しました。その一環として、2021年に45億本のプラスチック製ストローを廃止し、スマーティズ・キャンディをリサイクル可能な紙製パッケージに切り替えました。現在、2025年までに、ペットボトルに再生プラスチックを50%使用し、2030年までに総二酸化炭素排出量を50%削減することを目標として掲げています。

Procter & Gamble(P&G)は、2021年の時点で、自社製品のパッケージの73%がリサイクル可能な素材であることを発表しました。現在、2030年までにそれらの100%リサイクル可能化と、パッケージに含まれる石油系プラスチック樹脂のバージン材を50%削減することを目標にしています。同社は2021年9月に、2040年までにサプライチェーンと事業所からの温室効果ガス排出量をゼロにする計画を発表しています。

Reckitt Benckiserは、2025年までにプラスチックパッケージの100%をリサイクル可能にすることを目標としています。同社は、2030年までに温室効果ガスの排出量の65%削減、再生可能電力の100%使用、二酸化炭素排出量を50%削減する計画を掲げています。さらに2040年までに、エネルギー消費量の25%、水の消費量を30%削減し、カーボンニュートラルにすることを目標としています。
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文=RxR Innovation Initiative

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