「ゴースティングとオービティングは、説明することなくあらゆるコミュニケーションを一方的に突然遮断することで関係を終了させるときに起こります」とイタリア、ミラノ・ビコッカ大学のルカ・パンカニが率いる最新研究の著者らはいう。「しかし、オービティングの場合、離れていった側は破局した後もSNSサイトで被害者を付け回します。デジタル時代の誕生によって、このような行為はますますよく見られるようになり、研究者の関心を引いています」
こうした不穏当なデート戦術の与える心理学的影響の理解を深めるために、研究チームは18~36歳の成人を集めてオンライン調査への協力を求めた。調査では被験者に対して、自分がゴースティング、オービティング、あるいはリジェクションされたときのことを思い出すよう依頼した。
・ゴースティングとは、恋愛関係あるいは友人関係を一方が説明なく打ち切り、相手からのあらゆるコミュニケーションを無視する行為をいう
・オービティングとは、一方が説明なく関係を絶つことを決断するが、その後も元パートナーのSNSをフォローし、時には彼/彼女のマルチメディア・コンテンツに反応する(投稿に「いいね!」をつけるなど)行為である
・リジェクションとは、離れていく側が恋愛あるいは友人関係を終わる決断を、直接相手に伝え、明示的に説明する行為である
被験者はゴースティング、オービティングあるいはリジェクションされた経験をどのように感じたかに関する多数の心理学的質問に答えた。例えば、研究チームは被験者に対して「傷ついた」「責任を感じた」「怒りをおぼえた」などの陳述への同意の程度を尋ねた。被験者はさらに、破局がどれほど「予想外」だったか「重要」だったかについても評価し、相手が元のパートナーに対して攻撃的態度を示したかどうかも答えた。