インテルが独立した信頼性保証を提供する「Project Amber」を始動

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米国時間9月27、28日、インテルは「インテル・イノベーション」カンファレンスをサンノゼで開催した。インテルは、このイベントを「開発者による開発者のためのイベント」と位置づけており、参加者が最新の先進技術、オープンエコシステムリソース、革新的な新しいコンピューティング・ソリューションについて協力し、学ぶ機会を提供する。またインテルはこのイベントを「Project Amber」(プロジェクト・アンバー)の進捗状況を報告する機会として利用し、その「サービスとしての認証(attestation-as-a-service)」がどのように顧客に提供されるかを簡単に紹介した。

インテル・イノベーション


インテル・イノベーションの初日は、インテルCEOのパット・ゲルシンガーのキーノートで幕を開けた。ゲルシンガーは、進化する業界の状況について語り、現在と将来の必須テクノロジーに関する洞察とビジョンを語った。

2日間で多くの情報が提供され、すべての人が楽しめるイベントとなった。AI/ML(人工知能・機械学習)、クライアント・コンピューティング、データセンター/クラウド、未来へのイノベーション、ネットワーク&エッジコンピューティング、オープンアクセラレイテッドコンピューティング、セキュリティに焦点を当てたさまざまなセッショントラックが用意された。

Project Amber(プロジェクト・アンバー)


インテルは2022年5月にダラスで開催されたインテル・ビジョン・カンファレンスで「Project Amber」を発表した。セキュリティと信頼性が極めて重要であることを理解しているインテルは、誰もが安全に暮らせる世界を実現するための革新的なソリューションの開発に向けて、多大な努力と資源を投入している。

デバイスのエコシステムが急速に拡大するコネクテッドワールドでは、信頼性が必要とされている。機器間や個人間の通信、クラウドプラットフォームやSaaS(サービスとしてのソフトウェア)アプリケーションとのインターネット上でのやりとり、遠隔地のシステムやサービスへの接続は、相手側の機器や人物が正当な相手であるかどうかを認証する機能に依存している。「Project Amber」は、独立した第三者信頼機関を提供することで、この問題に対処するように設計されている。これは、セキュリティで保護された認証機関がセキュリティで保護されたウェブアクセスを可能にする方法と同等のの範囲と機能だ。

筆者が5月にインテルの幹部と話をしたときには、この取り組みはまだ始まったばかりだった。インテルは、年末までにパイロット版を提供し、2023年初頭には一般公開できることを目標に取り組みを開始した。2日目の基調講演では、グレッグ・ラベンダーCTOが「Project Amber」の最新状況を報告し、Leidos(レイドス)のHealth Group(ヘルスグループ)と行っている概念実証のニュースも紹介した。
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翻訳=酒匂寛

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