なおテイスティング時には必ず最低1人は他の人と行っていました。再びオフィスを開けたあとは、1人、2人もしくは3人といっしょにテイスティングを行っています。大変でしたが、今年も1万本のワインを試飲することができました。
パンデミック期のより大きな課題は、レストラン(そのスタッフがテイスターやレビュワーを兼ねている)との連携でした。レストランには、二段階のチャレンジがありました。1つは、私たちといっしょにテイスティングをしてくれていた人たちの多くが、以前いたレストランにいなくなったことです。人々はあちこちに散らばってしまいました。次に、レストランに対する投票では、人や商品を特定することができず混乱が起きました。今年は、レストラン投票が落ち着くことを期待しています。テイスティングはもちろんですが、レストランの取材は本当に大変でした。今、どんな形であれ、しっかりしたものが戻りつつあります。
──今後、やり方を変更したり、何か違うことをしたりする予定はありますか?
JG:私たちは、いかにしてシステムを炭素集約度の低いものにするかについて、よく話し合っています。あちこちに飛行機で行って、常時いろいろな地域を訪れるようなことはしたくありません。目標を達成するために、別のやり方を見つけるのは簡単なことではありません。
変えて大変なのは、意図しない結果がいろいろと出てきてしまうことです。たとえば、私たちに送ってもらうワインを減らして、現地でのテイスターを増やすことを検討しています。しかし、もしそうしなければ推奨できていたようなものを取りこぼしたくはありませんし、輸入業者の役割を邪魔するようなこともしたくありません。
──毎年、このリストを作成する上で、個人的に最も興味深いことは何でしょう?
JG:このリストで最も興味深いのは、すべてのテイスティングがブラインドであるにもかかわらず、一貫性があることです。リストの半分は常に変化しますが、もう半分は物流が変化しパターンが変わっても馴染みのある名前たちです。私たちがその産地を表現するワインを求めているので、そういうワインは毎年コンスタントにトップレベルに上がってくるのです。最高の品質を求めるというより、最も表現力のあるワインを求めているのです。
(forbes.com 原文)