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2022.09.27 06:30

バンク・オブ・アメリカ、黒人とラテン系向けの住宅ローンを発表


アフリカ系米国人は、相続による資産形成ができないまま、家賃や住宅価格の高騰、学生ローン負債、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによる経済的不平等拡大への対処を迫られている。また、彼らの結婚年齢が一般的に高いことも、住宅所有と資産形成の機会が遅れる結果につながっている。

金融サービス企業のリーガル・アンド・ジェネラルが2018年におこなった調査では、35歳未満の人々の43%が、住宅購入時に両親やその他の家族から援助を受けていたが、黒人やヒスパニックの場合、住宅購入時にこうした選択肢があるとは限らない。

米国のすべての銀行が、住宅格差の問題に積極的に取り組んでいるわけではない。所有資産で国内3位のウェルズ・ファーゴは、白人によるローン借り換え申請はその4分の3を承認する一方で、黒人の住宅購入者による借り換えの申請を高確率で却下し、黒人・ヒスパニックによる住宅所有のハードルを上げている。ブルームバーグの調査によれば、ウェルズ・ファーゴの借り換え承認率は、申請者が黒人の場合は47%、ヒスパニックの場合は53%であり、主要金融機関のなかで最も低い数字だった。

残念ながら、黒人コミュニティの住宅価値は、白人コミュニティの住宅価値と比べて半分に満たない。こうした不平等が、有色人種による安定した資産形成をさらに阻害している。これらはみな、助けになる金銭的リソースへのアクセスを一貫して妨害する、連邦政府と州政府の方針の結果と言える。黒人とラテン系の世帯にとっては、危機に陥った際にあてにできる経済的支援の選択肢が限られているのが現状だ。

forbes.com 原文

翻訳=的場知之/ガリレオ

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