モダンビジネスとデータストリーミング
もし、ここで示した動的データの概説が何かを伝えられるなら、せめてこの四半世紀で、データのダイナミズムがどれだけ変化したかだけでも伝えることができればと思う。
Confluentの共同創業者でCEOのジェイ・クレプスが指摘したように、私たちはこれまで、ビジネスやデータに対して、きわめて「バッチ処理」を指向する世界に生きてきた。企業は一定期間店を閉めて、集計を行い、商品の在庫状況、スタッフのパフォーマンス、そしておそらく顧客の気持ちを把握することになる。そして会社の業務調整が、四半期単位で、もしくは時々、行われるだろう。
だがそうしたビジネスの世界は、もう存在しない。クラウド、ウェブ、モバイルのユビキタス化、そして幅広いコネクテッドシステムの時代においては、組織はより良いワークフロー、より多くの自動化、リアルタイム分析、そして差別化されたデジタル顧客体験実現のために、データの連続的な移動と処理を可能にする必要がある。
テクノロジー界では「モダン」という言葉はすでに使い古されたものになっている。なにしろベンダーたちは、モダンなプログラミングツール(ローコード)、モダンなデータベース(スマートなビッグデータ分析機能付き)、モダンな自動化システム(巨大なAIパワー付き)、その他モダンなユーザーインターフェース(デスクトップからタブレット、スマートフォン、あるいはキオスクやその先でも同じ体験を提供できる)に至るまで思いつく限りのものをすぐに提供できると主張しているのだ。
しかし、こうした「モダン化」の嵐が吹き荒れる中で、本当にモダンになりつつあるのは、ビジネスそのものかもしれない。現代のビジネスでは、何百ものアプリケーション、クラウド層、サービスが同時に稼働している。これらすべてが、(何十万ものユーザーやマシンのエンドポイントとは言わないまでも)数え切れないほどのワークフローでサービスを提供しているのだ。
「モダン」なビジネスは、リアルタイムのデータを使ったイベントドリブンなアプリケーションを活用することが求められているが、すなわちそれはデータストリーミングの活用を意味している。流れ(ストリーム)の中をしっかり漕いで行こう。
(forbes.com 原文)