当然ながら、体の大きさや思春期が始まるまでの期間、寿命など、さまざまな点でヒトとラットは異なる。この実験結果が、必ずしも私たちや子どもたちに当てはまるとは限らない。
さらに、研究チームは私たちがスマホから浴びるブルーライトの量を考慮し、ある程度それを反映できる形で実験を行ったというが、実際にラットに小型のスマホを使わせたわけではない。ヒトがスマホを使用することに関連した条件を、正確に再現できてはいない。
ただ、それでもこの最新の研究結果は、大きな問題になる可能性があるブルーライトの照射について、私たちが理解するための良いヒントを与えてくれていると言える。
ブルーライトが人間のホルモンレベルに与える影響について、懸念を抱かせるような研究結果が示されるのは、これが初めてではない。過去の研究でも、メラトニンやコルチゾール(ストレスを受けると分泌される)の分泌量の変化との関連性が指摘されている。
スマホや同様のデバイスを常に使用していることが、私たちにどのような影響を及ぼしているのか、それはまだわかっていない。明確にするためには、より多くの研究を通じて、この問題や私たちを守る方法に“光を当てる”ための研究が必要だ。
それらが明らかになるまで、ブルーライトを浴びる時間はできる限り短くしておくのがいいかもしれない。
(forbes.com 原文)