死は誰にでも起きることだと受け入れるのは、多くの人にとって本当に難しい。高齢の親は、自分の死について話し合うことを拒否するかもしれない。成人した子どももまた、親の死の問題に直面できず、その話題を避けようとする。筆者は看護師として働いていた頃、危篤の家族の病室の外で繰り広げられる怒りや憎しみ、家族同士の口論、死を受け入れない現実逃避を目の当たりにした。
私たちは皆、不要な悲しみを避けることができる。誰かが死ぬことだけでも、十分につらい。悲しみ方は人それぞれ異なる。少なくとも、家族が安らかに息を引き取った時に、怒りの感情が生じないように準備しておくことはできる。
特に、高齢の家族の心身が衰えてきた時に、その人がいつか死を迎えるのだと受け入れることができるようにしたい。自宅で安らかに家族にみとられる死を「恐ろしい悲劇」だと考える必要はないのだ。
(forbes.com 原文)