ビジネス

2015.06.03

ハンバーガー業界のテスラ”「シェイク・シャック」が人気の理由

シェイク·シャックの会長であり、創業者のダニー·マイヤー氏 (Photo by Spencer Platt/Getty Images)



一部から「ハンバーガー業界のテスラ」とも呼ばれる「シェイク・シャック(Shake Shack)」が絶好調だ。

2016年には東京にも出店予定のシェイク・シャックは、2020年までに日本で10店舗をオープンさせる予定。そんな同社にはこのとろ、嬉しいニュースが相次いでいる。

まずは、改装のため7カ月以上休業していたニューヨークのマディソン・スクエア・パークの第一号店が、ようやく再オープンしたこと。

次に、1月にIPOを果たした同社の株価が、約2倍に値上がりしたというニュース。これにより創業者のダニエル・マイヤーの個人資産は6億ドル(約740億円)以上に押し上げられた。シェイク・シャックの株価はIPO当日に21ドルで公開後、48.77ドルで初日の取引を終了。5月21日の時点で89ドルという高値を記録している。

シェイク・シャックのルーツは2000年にダニエル・マイヤーが始めた屋台だが、同社の株を700万株以上保有するマイヤーは、莫大な資産を持つことになった。同社の株は業界大手のチポトレの5倍近い株価収益率で取引されている。また、シェイク・シャックは時価総額約30億ドル(約3,700億円)とされ、この数字は全米21州で2200店舗以上を展開するJack In The Boxの時価総額に匹敵する。

前述の通り、日本への出店計画を進めるシェイク・シャックは今後、米国内での店舗数を3年で2倍、5年で3倍にするつもりだという。ただし、同社にとって店舗数の拡大は最優先事項ではない。丁寧な接客や、成長ホルモン不使用の肉だけを使う素材へのこだわり、そして店舗ごとに異なるスタイリッシュな内装で、シェイク・シャックはファンを獲得した。

日本への進出にあたっては「スターバックス」の日本上陸を成功に導いたサザビー・リーグが支援する。小規模チェーンとして、独自のポジションを確立しつつある同社の今後に注目したい。

文=ブライアン·ソロモン(Forbes)/ 編集=上田裕資

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