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2022.09.20 11:30

世界長者番付2位に急浮上したインドの富豪、ゴータム・アダニ

アダニ・グループ会長のゴータム・アダニ(Photo by Samir Jana/Hindustan Times via Getty Images)

インドの新興財閥アダニ・グループ会長のゴータム・アダニは9月16日、一時的にイーロン・マスクに次ぐ世界第2位の富豪となった。現在60歳の彼の保有資産は、ジェフ・ベゾスやビル・ゲイツらを上回っている。

フォーブスの計算で、アダニの保有資産は米国時間16日午後の時点で1522億ドル(約21.8兆円)で、マスク(2701億ドル)とLVMHのベルナール・アルノー(1547億ドル)に次ぐ世界3位だが、彼の資産はアダニ・グループ傘下の上場企業数社の株価の急上昇により16日朝に一時的にアルノーを上回った。

インドのインフラ王として知られるアダニは大学中退後の1988年に輸出会社アダニ・エンタープライジズを創業し、港湾管理や発電、不動産などさまざまな分野にビジネスを拡大した。彼のコングロマリットは現在、インドで上場企業6社を抱えている。彼はまた、2020年にはムンバイ国際空港の株式の過半数を取得していた。

自らを内向的な性格と称するアダニは、2008年に初めてフォーブスの世界の長者番付に登場していた。

アダニ・グループ傘下の上場企業の株価の急上昇によって、アダニは、今年2月にアジアでトップの富豪に躍り出た。同グループは現在、輸送大手のAdani Ports & Special Economic Zoneや再生可能エネルギー提供会社のAdani Green Energy、電力会社のAdani Transmission、天然ガス大手のAdani Total Gasなどを保有している。

アダニは、誘拐とテロ攻撃という、2つの死と隣り合わせの出来事を生き抜いた人物としても知られている。インドのメディアTimes Nowによると、1997年に彼は銃を突きつけられて誘拐され、150万ドルの身代金を要求された後に解放された。アダニは、事件について多くを語らないが、2013年にフィナンシャル・タイムズ紙に、誘拐は彼の人生における「2つか3つの非常に不幸な事件」のうちの1つだと述べていた。

アダニはまた、レストランで食事中にテロ事件に巻き込まれた経験を持つ。2008年に、ムンバイのタージマハルパレスホテルのレストランで食事をしていた彼は、テロリストがその店を占拠したために出られなくなった。しかし、その後兵士たちが建物に突入し、客たちは解放された。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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