厳しい時期に最高のリーダーが取る行動と、その4つの習得法

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リーダーは厳しい時期になると、次の2つのアプローチのうちどちらかに戻ることが多い。

1. 目立たないようにして仕事に打ち込み結果を出す。
2. 堂々とした意思表示や他者を励ますスピーチで部下を鼓舞する。

努力と励ましは成功に欠かせない要素だが、一つだけに頼ることが長期的に成功するケースはまれだ。

一方最高のリーダーは、偽りがなく目に見えるポジティブな方法で、常にチームや顧客、同僚を支援している。ここではその4つの方法を紹介する。

1. 行動や言葉を通して知恵を共有する


知恵とは、知識や体験、理解、常識、見識などを使って考え行動する能力だが、共有された知恵は非常に強力なものに変化する。世界の全ての知恵は活用されなければ意味がないのだ。

それでも多くのリーダーは、知恵を共有することを恐れ、こうした行動を控えて見識をため込んでしまう。こうした人は、知恵を共有することで影響力は減るどころか高まるというシンプルな事実を理解していないのだ。

多くの聴衆に一挙一動を注視されているリーダーは、影響力を及ぼす上で独自の立場にいる。リーダーはソーシャルメディアの投稿や会社の価値観に関する発表、職場のコミュニケーションや自らのストーリーの語り方を通し、信念やアイデア、見識を目に見える形で声に出して共有することができる。

こうした行動は他者をあなたに引き付けるとともに、相手があなたの信念やあなたにとって最も大切なことを理解できるよう支援するだろう。

2. 共感や同情、忍耐力を示す


私たちは不安定な時代を生き、その中で働いている。新型コロナウイルス感染症の世界的流行は終わりそうになく、常軌を逸したマクロ経済の動向や長引く不安の中で当然、緊張は高まり生産性や寛容さは下がっている。

リーダーが取れる最善の行動は、共感や思いやり、忍耐を通じて相手の苦しみを認めることだ。見た目には分からなくても人は苦しんでいるかもしれない。顧客や同僚に様子を尋ねることを習慣としよう。相手がどういった状況にあるかについて尋ね、この厳しい環境でもあなたがそばにいることを伝えよう。

相手から勇気を出して何かを打ち明けられた場合は、その勇気を認めよう。相手に集中を向け懸念について話を聞き、返答ではなく理解に努めること。それから、相手を支援するため自分や知り合いにできることがないか見極めるため行動を取る。

相手から認められていると感じると、人はより強いつながりを感じ、コミュニケーションが向上して信頼が構築できる。
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翻訳・編集=出田静

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