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2022.09.16

カニエ・ウェストがGapと絶縁宣言、「契約違反」を主張

Getty Images / Kanye West

複数の報道によると、カニエ・ウェストの弁護士は9月15日、Gapがウェストとの取り決めに従わず、契約に違反したとして、10年間のパートナーシップの解消を宣言する手紙をGapに送った模様だ。

ウェストは、2020年にGapとの間にYeezy Gapラインのための契約を締結し、Gapは2021年末までにYeezy Gapのラインの40%を実店舗で販売し、2023年7月31日までにYeezyのプロダクトを扱う5店舗の小売店をオープンする取り決めだった。しかし、同社はまだ1店舗もオープンしていないという。

フォーブスが入手したGapの社内向けEメールで、同社のマーク・ブライトバードCEOはスタッフに対し、ウェストとの「パートナーシップを解消することにした」と述べている。その理由を彼は、「高品質でトレンドを先取りした実用的なデザインをすべての人に届けるというビジョンを我々は共有しているが、それを実現するための取り組みが一致していない」と説明した。

ウェストの弁護士はCNBCに対し、Yeezyは8月に懸念事項をGapに通知し、30日間の回答期限を与えていたと語った。

ウェストは先日、ブルームバーグの取材に、自身の力で新たな業界を作る時が来たと述べ、「私と顧客の間に立ちはだかる企業は必要ない」と語っていた。さらに、アディダスとGapが彼のデザインを盗んだとインスタグラムの投稿で主張していた。

フォーブスは、2020年に初めてビリオネアになったウェストの保有資産を20億ドルと推定している。Yeezy Gapラインは初年度に10億ドルを売り上げ、その後、より高級なラインのYeezy Gap Engineered By Balenciagaがリリースされていた。

8月にソーシャルメディアで公開された動画で、ウェストはアディダスの幹部に対し、「あなたは、私がやりたいことをやらせるべきだ。さもなくば、どこか他の場所でそれをやる」と述べていた。

ウェストは、アディダスとの2026年までの契約についても、「更新しない」と宣言した。しかし、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、ウェストとアディダスが先週から話し合いを続けており、アディダス側はパートナーシップの継続を試みていると、関係筋の証言を引用して報じている。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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