WOWOWが共同開発 メタバース演劇「Typeman」がヴェネチアで快挙

「Typeman」(c)WOWOW × CinemaLeap

「Typeman」(c)WOWOW × CinemaLeap

日本のクリエイターたちが集結して手掛けたVR演劇「Typeman(タイプマン)」が、第79回ヴェネチア国際映画祭併設のPremio bisato d’oro 2022(プレミオ・ビサト・ドーロ/金鰻賞)で最優秀短編賞を受賞しました。
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グローバルな舞台で評価を受けたこの作品は、大手メディア企業のWOWOWが構築したVRコンテンツの開発体制によって生み出された作品です。話題のメタバース空間でエンターテインメントの新たな楽しみ方を提供する最前線の動きを追いました。 

4年前からVRコンテンツに注力


いまメタバース空間では、ゲームから音楽ライブ、映画やアート鑑賞まであらゆるエンターテインメントを体験することができます。日常的なコミュニケーションも、仕事の会議で使うことも可能。IT市場分析の大手ガートナーの予測によれば、2026年までに世界人口の25%が1日1時間以上をメタバースで過ごすようになるとも言われています。

ガートナーが定義する言葉を借りれば、メタバースとは「仮想的に拡張された物理的現実とデジタル化された現実との融合によって創り出される集合的な仮想共有空間」のこと。
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没入感を意味する「イマーシブ・エクスペリエンス」が特徴であり、エンターテインメントの視点からも、「共感体験」を高める新しいコンテンツとして期待されています。

現在メタバースは普及の初期段階にありますが、日本のエンターテインメント業界が今後の発展に期待して先行投資しているVRコンテンツは、数多くあります。8月31日から9月10日まで開催された第79回ヴェネチア国際映画祭でノミネート作品に選ばれたVR演劇「Typeman」もその1つです。


「Typeman」(c)WOWOW × CinemaLeap

VR演劇「Typeman」は、WOWOWが立ち上げた社内ベンチャー組織「WOWOW Lab」の活動から生まれた作品です。WOWOWは約4年前からVRコンテンツにも焦点を当て、VRに長けた製作会社CinemaLeapと共同開発に注力。VRアニメーション監督の伊東ケイスケら外部クリエイターも巻き込みながら、これまでにVRアニメーション作品「Beat」(2019)、「Clap」(2021)を発表してきました。
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文=長谷川朋子

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