ビジネス

2022.09.14

エンジニアの工数を削減 SaaS間データ連携のdatableがシードで2.25億円調達

SaaS間のデータ連携サービスを手掛ける「datable(データブル)」は9月14日、2.25億円の資金調達を行い、同日からサービスを正式に提供開始すると発表した。シードラウンドとして、ALL STAR SAAS FUND、mint、個人投資家から出資を受けた。

現在米国では、企業1社あたり平均288ものSaaSを併用しているとのリサーチ結果がある。日本では平均8.7と、米国に比べると少ないが、複数SaaSを組み合わせることは当たり前になってきている。

そうしたなかSaaS間のデータ連携ニーズが高まっているが、リソース不足で開発が進まなかったり、エンジニアを確保できても連携開発やその後の運用には大きな業務負担がかかる。

datableは、SaaS企業向けの連携開発をサポートするツール。自社のプロダクトとCRM(顧客管理)など複数ツールを簡単に連携でき、スムーズな運用を可能にするもの。

例えば、不動産仲介の営業担当者向けに物件の自動提案システムを提供しているSaaS企業の場合。datableを導入することで、自社プロダクトとSalesforceやエクセルで管理している顧客情報を連携することができる。

datable上で「連携元設定→連携先設定→スケジュール設定」という手順を踏むだけでデータの連携ができ、その後のメンテナンスもdatableが一手に引き受けるため、エンジニアの工数削減にもつながる。

datableはベータ版で、SaaS企業とユーザー企業を合わせ、20社への導入とPoCを実施した。正式版リリースを機に、2023年末には合計250社の導入を目指す。

同社CEOの高松智明(たかまつともあき)は、「(250社導入に向けて)販売体制を強化していく必要がある。なかでも成長しているSaaS企業と組めるかがカギになると考えており、そこに注力していく」という。

文=露原直人

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