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2022.09.17 09:00

米セクハラ裁判の原告は税控除されるが被告は控除されない


訴訟和解契約の圧倒的多数が、守秘義務あるいは非公開の条項を含んでいる。ほとんどの和解契約文書には当然、既知、未知を問わず幅広い主張が取り上げられている。事件を解決するために金銭を払う被告は、すべての主張が放棄されており、全部終わりにできることを確認したい。雇用の事例では人種、性別、あるいは年齢による差別の主張が明示的になされていない場合でも、和解契約には必ず記載される。そこで1つ疑問が湧いてくる。1つでもセクハラ主張への言及があると、その和解は控除対象ではなくなるのか? もしそうならば、仮に訴訟の中でセクハラ部分が重要でなくても、すべて課税控除でなくなるのだろうか?

事例によっては、原告と被告が特定の税の割当てに合意することで、被告の課税対象外の金額を抑えようとする場合がある。訴訟和解は主張間での再割り当てが定期的に行われる。原告はほぼ常に有利な税分担を要求するし、被告にも税に関する動機づけがあるかもしれない。IRSは、和解契約に書かれた税割当に縛られるないが、尊重することは多い。租税裁判所も同様だ(紛争がそこまで行った場合)。和解契約の文言を慎重に吟味することが大切なのはこれが理由だ。たとえそれで苛立ちが募り遅れが生じたとしても。双方が協力できる唯一のチャンスは、和解契約書がまだ署名される前だ。税の割り当ては双方の税金債務を減らす可能性があるので、節税アドバイスを受けるのも良い方法だ。

セクハラ和解を控除したい被告によっては、秘密保持を完全に断念したり、セクハラあるいは性的虐待に割り当てる金額を明示的に示すこともある。もしその訴訟が(ほとんどのセクハラ事例がそうであるように)雇用に関わる裁判なら、秘密裏のセクハラ和解書を書こうとする人にとって、金額の割り当てはより現実的だ。ただし注意が必要だ。この分野の税法はまだ発展途上なので、将来、セクハラ和解金の全部あるいは大部分と裁判費用を控除したい被告が自らを弁護するための租税裁判が行われるかもしれない。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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