ファッション関連業界では持続可能な生産を強化する動きが相次いでおり、英国では最近、百貨店のセルフリッジズも、2030年までに売上高の半分をリサイクルやリペア、リユースなどからあげる方針を打ち出している。
ユニクロは2030年までに全素材の50%をリサイクル素材などに置き換えることをめざしており、製品のリペアやリユース、リサイクリングを顧客に奨励している。
「服の未来を追求する専用スペース」をうたうRE.UNIQLO STUDIOは、英国ではリージェントストリート店に続き、来月14日にバタシー発電所エリアの新店舗にも開設される予定。ユニクロはスタジオを向こう1年で英国各地の店舗に広げていくほか、年内に英国以外の欧州の複数店舗でもオープンさせる計画だ。
ユニクロ・ヨーロッパでサステナビリティ部門を率いるマリア・サマト・ル・ドゥースは、RE.UNIQLO STUDIOはユニクロの「LifeWear」という考え方と、販売する衣類に責任をもつ取り組みに基づくものだと説明。これによって「LifeWearの寿命を延ばすための、新しく、より幅広いソリューションをお客様に提供できるようになった」と述べている。
4月にオープンしたリージェントストリート店では、これまでもリペアサービスを提供してきたが、RE.UNIQLO STUDIO内に移した。トレーニングを受けたスタッフに、ボトムスの裾上げやボタン付け、穴あきの補修などを頼むことができる。料金は3ポンド(約500円)から。
また、ユニクロは以前から一部のボトムスを対象に無料でお直しサービスを行ってきたが、RE.UNIQLO STUDIOのリメイクサービスではより幅広い商品について補正やサイズの微調整に対応した。日本の伝統的な刺しゅうである「刺し子」などの技法を用いたカスタマイズサービスも提供しており、刺し子を自宅でもやってみたい人向けに庄三郎のはさみや、みすや針、刺し子糸なども販売している。
リージェントストリート店ではこのほかリサイクルボックスも設置。不要になった衣類などを回収して、必要とするコミュニティーに届けている。ユニクロは昨年8月末時点で、世界の79カ国・地域に衣類4619万点を寄付した実績がある。
(forbes.com 原文)