大学授業料が上がり続ける米国、授業料が最も高い州と大学は

コロンビア大学/Getty Images

誰もが知るように、近ごろは大学の授業料がとても高い。親であれ、その子どもである学生であれ、米国の大学で学ぶには驚くほどお金がかかることはよく知っている。あらゆるタイプの大学で、授業料が毎年のように引き上げられているように見える。さらに、大学授業料の全米平均を見るだけでは、人気が高くて競争がより激しいリベラルアーツ大学授業料の高さはわからない。

信用スコアモニタリング企業クレジット・カルマは、授業料が最も高額な大学を把握するため、学士号を取得できる4年制の公立大学ならびに非営利私立大学の授業料と必要経費の平均を算出する調査を実施した。

では、2022-2023年度の授業料が最も高い大学を紹介しよう。

2022-2023年度の授業料が最も高い大学


全米の公立と私立の4年制大学を多数調査した結果、2022-2023年度の授業料が最も高い大学が明らかになった。クレジット・カルマ、ならびに奨学金情報サイト「ブローク・スカラー(BrokeScholar)」によるそれぞれの調査で授業料が最高額だったのは、コロンビア大学だ。2022-2023年度の年間授業料と必要経費(大学側が提供する非強制加入の学生向け健康保険などは含まれない)は、合わせて6万9986ドルだ。

平均授業料が最も高い州と最も低い州


平均授業料が最高と最低の州を比較するのも興味深い。その結果を聞くと、意外に思うかもしれない。

平均授業料が最高だったのは、歴史のある小さな州バーモントだ。4年制公立大学の州内出身者ならびに州外出身者の授業料と、4年制非営利私立大学の授業料を合わせて算出したところ、バーモント州の大学授業料の平均は3万8525ドルと、全米で最も高かった。同州の平均授業料を押し上げているのは、私立のランドマーク・カレッジ、ミドルベリー・カレッジ、ベニントン・カレッジなどだ。

一方、平均授業料が最低だったのはアイダホ州だ。こちらも、4年制公立大学の州内出身者ならびに州外出身者の授業料と、4年制非営利私立大学の授業料を合わせて算出したところ、平均は1万1287ドルだった。

アイダホ州の大学の平均授業料が全米最低だったのは、州内出身者の授業料を安く設定している公立大学が多いのがひとつの理由だ。また、ブリガム・ヤング大学アイダホ・キャンパスは、末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教)の信者向け授業料が格安となっている。信者ではない学生でも、授業料は比較的お手ごろだ。

米国の平均授業料を左右する別の大きな要因には、取得を目指す学位の種類もある。たとえば、学士号を取得できる大学の平均授業料と、修士号や博士号を取得できる大学院の平均授業料とのあいだには相当な差があるのだ。言うまでもなく、修士号と博士号は、学士号より学位としては上なのだが、多くの大学では大学院の授業料は安めになっている。

平均授業料の州別、学位別、公立大学と私立大学の比較データを詳しく知りたい場合は、クレジット・カルマの調査結果を見てほしい。

(forbes.com 原文)

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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