自分の幸福度を確認できる4つの心理学的ポイント

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セラピーを受けに来た人がよくする質問の1つに「どうしたらもっと幸せになれるか」というものがある。人生の何かのバランスが崩れ、セラピーを受ける人は再び自分らしく感じるための方法を探している。

このような場合、幸せは電灯のスイッチのようにはいかない、つまり意図的にオンにできるものではないと心理学者は指摘する。しかし、状態を把握して問題を解決するためのチェックリストがある。

この記事では、生きる喜びを再発見する方法を探しているときに役立つ、チェックすべき幸福感を織りなす4つの「ポイント」を紹介する。

1. 目的意識


心理学の研究では、目的意識を持って暮らすことが人生における満足感に不可欠であることが繰り返し指摘されている。例えば、学術誌『Journal of Positive Psychology』に掲載されたある研究では、米国の特定の州(アラスカ、ハワイ、ワイオミングなど)に住む人々は、他の州(ケンタッキー、バーモント、ニューヨークなど)に住む人々よりも目的意識を持っていて、より幸福で健康的である傾向があることが示された。

自分が目的意識を持って人生を送っているかどうか、どうすればわかるのだろう。下記の項目を自分に問いかけてみてほしい。

・毎日やっていることは好きか
・自分で設定した目標を最近達成したか
・自分の強みを定期的にいかしているか

上の質問に1つ以上「いいえ」と答えた人は、目的意識を高める方法を探してみてはどうだろうか。例えば、以前から情熱を傾けていたプロジェクトを推進したり、人の手助けをする時間をもっと確保したりするなど、さまざまな形で目的意識を高めることができる。科学誌『PLOS-ONE』に掲載された最近の研究では、他人の人生に良い影響を与えようと熱心に取り組んでいる人は、自分自身の人生を目的主導型かつ有意義なものとみなす傾向があることが明らかになった。
 

2. 心理的な豊かさ


心理的な豊かさとは他の幸せのかたちとは異なり、変化に富んだ人生を送ることを指す。学術誌『Philosophical Psychology』に2020年に掲載された論文では、次のように定義されている。

「複雑さを特徴とし、さまざまな興味深いことを経験し、実体験や代替体験を通じてさまざまな深い感情を感じ、感謝する人生。心理的に豊かな人生は、感情が平たんで自分の人生はそうおもしろくない日常を送る運命だと感じるような、退屈で単調な人生の対極にある」

最近、あなたの人生には十分な変化があっただろうか。新しい人、新しい場所、新しいアイデアに積極的に触れようとしているだろうか。それとも、単調な毎日を過ごしているだろうか。これらは、自分の幸せの現状を振り返る上で重要な問いかけだ。
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翻訳=溝口慈子

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